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2018年5月21日 (月)

(737)予防「摂取」ですか。普通は「予防接種」と表現しますが。

(737)予防「摂取」ですか。普通は「予防接種」と表現しますが。

Dia001  どんな本を読んだらよいかということでは、私の場合、「週刊ダイヤモンド」「週刊東洋経済」「日本経済新聞」の書評欄を参考にしています。
また、新聞に掲載される新刊広告も参考にしますし、「図書」「波」「ちくま」「本」などの出版社の広告媒体の月刊誌もチェックしています。

 今週号(2018年5月26日号)の「週刊ダイヤモンド」の書評を読んでいてびっくりしました。

『私のイシオシ収穫本』という書評コーナーに、東京大学教授・信州大学教授の玉井克哉という先生が、『10万個の子宮、あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか』(村中璃子著)の書評を書いています。

 私もこの本は速読をすませています。子宮頸がんワクチンとその副反応(とされた事象)について、正面からしっかり検証して書いてあるすぐれた本です。世間でのいろんな批判がある中できちんとしたことを主張しているのは、研究者・著者として立派だと思います。たいしたもんです。

 今回、問題にするのは、本の内容ではなく「週刊ダイヤモンド」に掲載されている「書評」のほうです。

Sesshu002  表題に書いたように、文章の中で「予防接種」のことを、「摂取」と書いていますす。

 そりゃあ、だれでも字の間違いはするものです。
まぁ、ちょっとしたケアレスミスは仕方がないと思います。
 しかし、この書評のメインの主題は「予防接種」「ワクチン接種」です。それを「摂取」と書いちゃダメでしょう。

 書評者はシロウトじゃなくて大学教授でしょ。ネットで検索したら『 57歳。日本の法学者。東京大学先端科学技術研究センター教授/信州大学経法学部総合法律学科教授。専門は知的財産法』だそうです(Wikipedia)。

 重箱のスミをつついて「おかしいぞ!」というのは言いすぎだと思いますが、地位も名誉もある人が、お金をもらって書いているんですから、こんな間違いは非難されるべきでしょう。

 こんな間違いを見逃したままで本や雑誌を作ってしまうなんて、週刊誌の編集デスクも東京大学のセンセイも、小学生なみのレベルですかね。

2018年5月 5日 (土)

(736)新聞記事から。「会議メモ、動画・音声認識で」、、、???

(736)新聞記事から。「会議メモ、動画・音声認識で」、、、???

Kagimemo5月1日の新聞に「Bizワザ」というタイトルで、「会議メモ、動画・音声認識で」「正確に記録、時間短縮」というコラム記事が載っていました。

月刊雑誌「日経ビジネスアソシエ」との共同記事だろうと思います。

ひととおり記事を読みましたが、私は、文字での会議記録から、動画での記録や音声認識の記録に移行することはできないだろうと考えています。

なぜそのように考えるかという理由は2つあります。(1)動画記録は検索が難しい、(2)(動画)記録を再生するには膨大な時間が必要になる、からです。音声認識記録も同じような性質です。

他方、会議録を作っておく従来の方法の場合は、検索が瞬時に容易にできますし、読み返す(再生する)時間も短時間ですみますので、引き続き最強の会議記録だと考えます。

「動画記録と音声認識は補助的な方法でしかない」ということを、もう少し詳しくお話ししましょう。

☆ まず動画記録のことです。

「動画記録」としてすぐに思い当たるのは、銀行やコンビニなどの防犯カメラの映像記録です。

これらの映像記録は、念のために記録しておくだけで、むしろ再生しないことのほうが基本です。
しかし、イザ必要になったときには非常に強力な資料です。

膨大な映像記録の中から、必要な部分だけを取り出すキーは「時間」です。
時間というキーがない場合、すべての映像記録を長時間かけてチェックしなければなりませんから、膨大なコストがかかります。そのため、映像を記録のメインとするわけにはいきません。

たとえば、週に1時間の会議があるとして、年に約40時間の映像記録が残されます。たった1年間の記録だけでも、その映像記録の中から必要な部分を探し出すのに(一日8時間映像を見続けて)5日間もかかってしまいます。

そのように考えると、「会議記録」として動画を撮影しておくというのは、時間というキーで検索して必要な部分だけを再生するという、補助的な役割しかありません。メインの記録としては欠陥がありすぎます。

☆ 音声認識でデジタル文字情報に変換してし保存する方法も、映像記録と同じように、補助的な役割にしかならないでしょう。

たしかに、デジタル文字情報になっていれれば、必要な情報を瞬時に検索できます。そして必要な情報にアクセスすることは容易です。しかし、その情報が整理されずに保存されていた場合は、アクセスした時点で再整理する必要がでてきます。

※ 結局のところ、会議記録としては、その場で整理しながらキーボードで入力して、整理されたデジタル文字情報に変換して保存しておく従来の方法が、やはり最強の方法でしょう。

ただ、この方法の欠点は、ソレナリのスキルを要求することです。また、入力した時点で一部の情報が欠落してしまうこともあります。しかし、記録されなかった情報は、あまり重要でなかったことでしょうから、気にしなでよいことと割り切る必要があると思います。

☆ 記事の左側に載っている「速記記録」はどうでしょう?
「速記」は、記録することは速いにしても、検索と再生という面で欠点が大きいです。ほとんど行われていないのは、実用的ではないためでしょう。だと思います。

※ デジタル文字情報として会議記録を作っておいて、デジタル記録と印刷文字記録の両方で保存しておくのが実用的ですが、それに加えて、検索・アクセスのための時間キーをつけた映像記録や音声認識記録も保存しておくのが最強だと思います。

デジタル記録のことは、以前にもお話したことがあります。

(424)ノートに記録するとどれくらいの分量に? 2009.11.14
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/424-8e61.html

(641)古い(デジタル)日誌に意味があるか?
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2014/01/641-a57d.html

2018年5月 3日 (木)

(735)「障碍者」「障害者」「障がい者」の表記

Honn(735)「障碍者」「障害者」「障がい者」の表記

講談社の読書人の雑誌「本」を読んでいて、配慮を示しながらもむしろ著者自身のの無知・無配慮を呈している文章があったのが気になりました。

「亭主関白が妻を『幸せ病』と呼べるまで」(奥野修司著)の文章です。
エッセイですので、内容はたあいもないことです。

文章のはじめのほうで「障がい者の」という語が出てきます。
Okuno_3この「障がい者」という書き方は、一時、騒がれたことがあります。

・「障害」の「害」の字については、印象が悪く、人に対して「害」という字を使うべきではないということが、「障害」の表記を変える議論のそもそもの発端である。(障害者団体:特定非営利活動法人DPI日本会議)

というのが一般的な考え方でしょう。ですから、ここで「障がい者」の表記をしているのは、著者がそういう配慮をしている立場であるということを表明しているわけです。どういう立場をとるかはその人の自由だからそれはそれでいいですね。

 

Fukusi別のページでは、「障害者福祉サービス」という表記をしています。

・障害者施策の法令名等に言及するときは、必ず「障害」を用います。
・例えば、身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳と記すのが正しく、身体障がい者手帳や精神障がい者保健福祉手帳と記しては誤りです。
・なぜならば、これらの根拠になっている法令(ここでは身体障害者福祉法や精神保健福祉法)では、まだ「障がい」とはしていないからです。

これもある面、常識ですね。
ですから、ここはむしろ「障がい者福祉サービス」としたら間違いです。

すぐあとで、「雇用されることが困難な障がい者」と書き分けていますが、この書き分けが正しいわけです。

Soujiところが、別のページには、「視覚野の障がいかも知れない」と書いています。
これは語の使用法からすると間違いです。「視覚野の障害」とするべきです。
「障害物競走」が正しくて、「障がい物競走」が間違いなのと同じです。

もし、きちんと表記したいなら、
※ 人に対して「害」という字を使わない。「障がい者」と表記する。
※ 障害者施策の法令名等に言及するときは、必ず「障害」を用る。
※ 「公害」「害悪」「害虫」「障害物」などでは、「害」の字を使う。
とするべきでしょう。

「障がい者」と書くからといって、「公がい」「がい悪」「がい虫」「障がい物」と表記したら、みずから小学生なみの知能レベルと表明することになってしまいます。

2018年5月 1日 (火)

(734)持ち家の「帰属家賃」の推計についての記事

(734)持ち家の「帰属家賃」の推計についての記事

Keizaikyo久しぶりに面白い特集記事を日経新聞で読みました。
日本大学教授の清水千弘先生の「住宅関連統計の課題。家賃指数、実態より下振れ。金融政策判断にゆがみも」という解説記事です。

記事の内容をひとことで言うと、「帰属家賃の推計が正確ではないために国の経済政策の運営までをも誤らせる」という主旨です。説得力のある解説記事でしたので、ナルホドナルホドと納得して読みました。

しかし、私が面白いと思ったのは、重箱の隅をつつくような細かなところです(笑)。
その、私が興味がひかれたことをお話します。

Motiie61(1) 「日本の持ち家率は全国平均で61.7%」なんだそうです。私は年金を受け取る世代になっていますので、私の周囲にいる同年代の人たちは、ほとんどで自宅不動産を所有しています。私のような賃貸住宅に住んでいる人は周囲には見当たりません。

私が賃貸マンションに住んでいることを知り合いに言うと、「いくら家賃を払っても自分のものになるわけじゃないからもったいないじゃないですか」とよく言われます。しかし、私のシミュレーションから賃貸住宅のほうが、経済的にも利便性の面でもずっと合理的という結果が出ています。
ま、このことは後日にでもまた詳しくお話ししましょう。
(どちらが経済的かということは、以前にもお話したことがあります)
(94)200LXで考える個人の住宅戦略:賃貸か購入か。その1
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/93200lx_adc2.html

Yatingeraku_2(2) 「筆者らの計測によると建物の資産価値は、戸建て住宅では建築後10年までは年2.47%、10~20年で年1.59%、20年を過ぎると年0.32%ずつ低下していく」「マンションでは年平均3.67%の低下だ」という記述にも興味を惹かれました。

今回は、内容が単純な(2)についてお話しします。

以前に、「(618-2)新築マンション価格下落のシミュレーション」の項で、私が考えるマンションの価格下落の式」をお話しました。http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/618-2-785e.html

私は、「ほんとうにざっくりと考えて、4年経過時に3割下落、20年経過時におおよそ半値、30年経過して6割下落」と想定しました。

ネットで「マンションの価格下落」というキーワードで検索してみると、
 1. 『中古で得する』5年間活用法 | SUUMO(スーモ)では、
=============
築15年以前とそれ以降では下落幅が大きく異なる 一般的にマンションの価格は新築から15年ほどの間に大きく下落するが、その後はなだらかな下落曲線を描く。新築から築15年まで約57%ダウンするが、築15年から同30年まではほとんどダウンしない。
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_chuko/mc_knowhow/s0tks000/
=============
とあり、

 2. 「住まいサ~フィン」(R)では、
=============
中古の定義は築1年以上で、中古扱いになった時点で価格は10%下落する。この10%は事業者側の利益とも考えられ、実物価値は9掛け相当と考えた方がいい。 中古価格は築10年で平均して24%、築20年で40%下落するが、これは現在の新築価格との比較である。
https://www.sumai-surfin.com/price/chuko.php
=============
とあります。

9000これらの数字と式をロータス123に入力すると図のようになります。
(2~4年目のcellはタイトル文字を書くためにわざと空白にしてあります)
新聞記事から、「戸建て」「マンション」の価格を入力してあります。
上に書いた私が想定した式から計算した数字も入力してあります。

SUUMO(スーモ)のサイトのグラフから、5年目、10年目、15年目、20年目の数字を読み取って入力してあります。
また、「住まいサ~フィン」(R)では、1年後に90%、10年後に76%、20年目に60%としてあります。

9006数字の羅列ではよくわかりませんのでグラフ化しました。
3本の線のように見える一番上のグラフは、今回の新聞記事での「持ち家」の価格下落です。
上から2番目のグラフは、今回の新聞記事での「マンション」の価格下落です。
3番目のグラフが、私が想定した「マンション」の価格下落です。
5,10.15.20年目にある「×」のシンボルがSUUMOのサイトの価格です。
「住まいサ~フィン」(R)のシンボルは1,10,20年目にある「▽」です。

グラフ化して見ると、数字の出所によって中古マンションの価格の下落はずいぶん違います。

20年目で見てみると、今回の新聞記事では新築と比べて47.3%に、SUUMOでは36.4%に、「住まいサ~フィン」では60%に下落するとされています。私が想定した式では44.5%です。

投資用あるいは居住用にマンションを買う場合、マンションの価値(売却価格)がどれくらい下落するかは気になるところです。

しかし、専門家が提示している下落幅がこれほどまでに違うんですね。
そういうことでは、シミュレーションのためでは、私の想定でほどほど良いのだろうと思いました。

2018年4月30日 (月)

(733)短いシャープペンシルをつくれたのがうれしい。

(733)短いシャープペンシルをつくれたのがうれしい。

2007年10月19日に「(104)簡易メモと定期入れ」というタイトルで、いつも持ち歩いているメモ帳のことをお話しました。
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/104_0de0.html

その記事の中で、持ち歩く筆記具として、安価なシャープペンを使っていることをお話しました。

Img_20180430_212428しかし、当時使っていたシャープペンは少し長くて、先端が手帳の皮カバーからハミ出てしまっていました。また、クリップがついているのがジャマで気になっていました。クリップがなければ手帳背の部分にうまく挟み込むことができるからです。

それで、クリップをペンチで捻りながら無理に外しました。それで少し使い勝手がよくなりました。

しかし、やっぱり少し長いのです。手帳の皮カバーの縦の長さよりも短いシャープペンシルがないものかと、長期間探していました。

Img_20180430_212529数年前にやっと見つけたのが。軸が木でできているこのシャープペンシルです。
手帳の縦の長さよりも少し短いため、手帳の中にしっくり納まるので、なかなか具合よく使っていました。

長さが短くて具合が良いのですが、クリップがついているのがやっぱりジャマです。

クリップを外そうとしていろいろトライしたのですが、頑丈なクリップなので取り外すことができません。
しかたなく、クリップを外せないまま使っていました。

「(104)簡易メモと定期入れ」でお話したように、私はボールペンではなく2Bとか4Bとかの柔らかい鉛筆を使いたのです。芯の太さは 0.5mmや0.7mmなどではなく、1.3mmの太い芯のシャープペンシルを使いたいです。

何種類ものシャープペンシルを購入してみて、短く加工できないかといろいろ考えたのですが、この短い木軸シャープペンシルを使い続けていました。

Img_20180430_212654最近、たまたま購入したKOKUYOのシャープペンシルを眺めていて、「これなら短くカットできそうだ !」と閃きました。

のこぎりとカッターナイフを使って、2センチ程度短く加工したのがこの写真です。

このKOKUYUのシャープペンシルは、150円程度と安価ですし、10分間くらいで短く加工することができました。

Img_20180430_213052_210年以上探し求めていたシャープペンシルをやっと手に入れることができて非常にうれしいので、お話しすることにしました。

2018年4月25日 (水)

(732)中古アパートの投資戦略 (週刊東洋経済から)

(732)中古アパートの投資戦略(週刊東洋経済から)

Photo_7前項Photo_8でお話した東洋経済4月12日号に、中古アパート投資の実例が掲載されていました。

44ページの「収益物件の賢い出口戦略」という記事です。

前項でお話しした「かぼちゃの馬車」の記事には具体的な数字が載っていませんでしたが、この記事では、物件の金額などの具体的な数字が掲載されています。それで、以前に作ったロータス123の上でシミュレーションすることができます。

しかし、残念なことに、記事に掲載されている数字の中には税金関係の数字がありません。記事を書いたのが不動産鑑定士なので、詳細な税金の計算をしなかったのだろうと思います。

不動産投資にしてもほかの投資にしても、利益が発生すれば税金を納める必要があります。納税額が少なくてすめば有利な投資ということにになりますが、納税額が多ければ骨折り損のくたびれ儲けになってしまいます。

では、具体的に数字を追ってみてみましょう。

Photo_9図の上段を見てください。

「木造アパート築15年2階建て1K×4室」の数字は、物件価格2500万円、手数料175万円、年間賃料225万円、ローン総額2000万円、金利2.3%、返済年数30年ということです。自己資金は675万円を用意します。必要な資金(購入金額)は2500+175=2675万円です。

1000_3これらの数字をHP200LXのロータス123に入力しました。「TOYOAPRT.LZH」をダウンロード
月賃料は、年賃料225÷12で → 月賃料18.75万円として入力します。
記事では、年間経費は賃料の15%と設定していますので、シミュレーションには毎月の経費を10%、年間の固定資産税を5%として入力しました。

築15年のアパートということなので、購入価格の2500万円のうち、建物部分は500万円の価値、土地分が2000万円の価値と設定しました。10年後に売却するときは築25年の木造アパートということになりますから、建物部分の価値は0円、土地の価値が2000万円と設定しました。

減価償却の金額は所得税率によって変わりますので、キャッシュフローまで含めてシミュレーションするには税率を明らかにしておく必要があります。

とりあえず所得税率が20%、住民税率が10%、合計で税率30%と設定して計算してみます。
(これは課税所得が330万円から695万円の間の税率です。年収ベースだと620万円から1050万円の間くらいです)

では、雑誌に掲載されているシミュレーションと、ロータス123上でのシミュレーションを比べて見てみましょう。

Photo_10図の中段の「収支シミュレーション」を横に見て行くと、(1年目の段です)年間賃料225万円、不動産支出33万円、不動産収支191万円、税引き前CF98万円、ローン残高1952万円、返済額93万円とあります。

1000_4ロータス123のシミュレーションを見てください。上記の数字はほとんど同じですが、初年度の減価償却費は317.9万円と計算されています(セルD12)。これはじつは減価償却に不動産の購入諸経費を含めた数字です。

これによって税金が約50万円還付されます(セルF12)。家賃収入が225万円で、ローン支払いが92.35万円(セルH9)、税金の還付が約50万円なので、初年度のキャッシュフローは約148万円のプラスになります(セルG12)。
新しく物件を購入すると、翌年の税金の還付額が大きいです。還付額が大きいということは、税務会計上の収支がマイナスだということです。儲かっているわけではありません。こんなに税金が還付されるなら、さらに不動産を買い増ししようかと考えがちですですから注意が必要です。

2年目は税金を3.9万円納めることになります(セルF13)。キャッシュフローとしては約95万円のプラスです(セルG14)。
同じように3年目も約95万円のプラス(セルG15)、4年目・5年目・6年目・7年目も約94万円のプラス、8年目・9年目は約93万円のプラスです。

プラスのぶんのお金は、一つの銀行口座を作ってため込むことにしましょうか。その場合の通帳残高が、「累積」(セルH11)の列に表示される数字です。

1年目が約148万円(セルH12)、2年目は約95万円を加えるから約243万円(セルH13)、3年目は約338万円セル(H14)、、、と順調に残高が増えていきます。

当初、自己資金を675万円出しています。通帳残高がその拠出した675万円を超えるのは6年目を過ぎてからです(セルH17)(セルH18)。

減価償却を計上しているということは、税務会計上はマイナスになっているわけですが、ある時点でアパートを売却したら、通常は購入した金額よりも低い価格でしか売却できません。

Photo_11そこで、もう一度雑誌記事に戻って「売却シミュレーション」を見てみます。図の下段の表です。

何年目かにアパートを売却するとして、そのときの損益はどうなるか?ということです。

想定している売却価格は、1年目~5年目までが2250万円、6年目からは2180万円、10年目以降は2120万円となっています。

1000_5私の想定価格(Iの列)は、1年目2441万円(セルI12)、2年目2389万円(セルI13)、3年目2342万円(セルI14)です。9年目は2127万円(セルI20)で、10年目はこの図では見えませんが、2099万円です。

10年目の売却想定価格は、雑誌記事のシミュレーションも私のシミュレーションもほぼ同じ2100万円前後です。(私の計算は、毎年少しずつなだらかに金額が下がるように計算しています)

雑誌記事の下段の表で、いちばん下に「CF累計+売買益(税引き前)」という行があります。

1年目に売却すると、318万円の利益、4年目に売却するなら761万円の利益、、、とあります。
記事には、4年目に売却するなら、「CF累計と売却益の合計は761万円となり、購入時の自己資金675万円を上回る」と書いてあります。

私のシミュレーションでは、「CF累計と売却益の合計」から売却に際しての利益と当初の拠出金を引いた「最終的な利益」をKの列に表示しています。

1年目に売却するとしたら131万円の損失(セルK12)、2年目に売却するとしたら38.3万円の損失(セルK13)、3年目に売却するとしたら約60万円の利益(セルK124)です。

1001_2グラフを見てみると、10年目で累積の通帳残高が1000万円程度になっています。ここでアパートを処分した場合の最終的な利益は700万円くらいです。

アパートの「売却価格」のグラフは14年目で2000万円になっています。このシミュレーションはもともと建物と土地の比率が大きいマンションのために作ってあるので、建物と土地の比率が小さい土地つきアパートでは価格がズレてしまっています。

さて、以上のシミュレーションは、アパートが常に満室であることを想定しています。また、入居・退去時のクリーニングなどの経費や、修繕費・リフォーム代金などは考慮していませんでした。

しかし、私が住んでいる神奈川県のアパートの空室率は30%を超えているのが現状です。一般的には空室率を10%としてシミュレーション計算することが多いようです。

4000空室率を10%として計算するのが良いのでしょうが、モロモロの経費まで勘案して、空室率を20%と仮定して計算してみましょう。
月賃料(セルD3)を20%減にすると、18.75万円から15万円に変わります。
これによって、年間の収入(セルB12)は191.3万円から150.8万円に減少します。

上でお話したのと同じように「最終的な利益」K列を見てみると、
1年目に売却するとしたら159万円の損失(セルK12)、2年目に売却するとしたら95万円の損失(セルK13)、3年目に売却するとしたら約24万円の損失(セルK124)です。4年目以降は利益がでて、9年目で347.5万円の利益になっています。

4001上でお話したのと同じように、グラフを見てみます。10年目で累積の通帳残高が700万円程度になっています。最終的な利益は450万円くらいでしょう。

5000(諸経費まで勘案して)空室率を20%にしてみたのが以上のシミュレーションですが、気になるのは空室率が何%くらいだったら利益が出なくなるか?ということです。セルD3の月賃料を段階的に下げていって、空室率50%にしたのがこの図です。

5001上の同じようにグラフ化して見ると、10年間はアパートをいつ処分してもマイナスです。10年目になってやっとプラスマイナスがゼロになります。

この記事の最後は、「一にも二にも、購入時の堅実なシミュレーションが肝要なのだ」と締めくくられています。

表集計アプリケーションの上でこのようにシミュレーションしてみると、空室率というのは恐しことがわかります。
アパートの空室率が高い神奈川県、千葉県、埼玉県などでは、すでにアパート経営が成り立たなくなっているといわれているのが納得できます。

2018年4月24日 (火)

(731)「かぼちゃの馬車」の投資スキームは?(週刊東洋経済から)

(731)「かぼちゃの馬車」の投資スキームは?(週刊東洋経済から)

Photo皆さまご存知のように、「かぼちゃの馬車」というシェアハウスの不動産投資システムが破たんして、大きなニュースになっています。

私は、報道されるまでそういうシェアハウス投資のことを知りませんでした。ニュースに取り上げられてから、どういう投資スキームなんだろう?と興味を持ちました。

投資スキームがわかれば、200LXのロータス123の上でシミュレーションして、利益・損益をグラフで表示して検討してみようと考えていました。

しかし、ネットでいくら検索してみても、投資金額を含んだシステム全体を把握することができません。

その「かぼちゃの馬車」の記事が、週刊東洋経済2018年4月21日号に掲載されていました。

5199gbt3rjlこの投資スキームを紹介した本が出版されていることを知ったので、さっそく大型本屋でこの本(『「家賃0円・空室有」でも儲かる不動産投資』)を探したのですが、店頭在庫にはありません。

この図(本の表紙)はAmazonから借用しましたが、お金を出してまで買うほどでもないなぁと考えました。

7_2


そんなうに考えていたところで、週刊東洋経済の不動産投資の特集号に、かぼちゃの馬車のことが掲載されていたので、その投資スキームを知ることができました。

けっこう複雑なスキームなんですね。

記事を読見ながら図を見てみると、単なる不動産投資ではなく、賃料に加えて人材あっせん料も得ることができる複雑なシステムであることがわかりました。

このシステムは、コロンブスの卵のような発想の面白いシステムです。あと解釈で申し訳ないですが、市場が小さすぎて現実にはうまく回らなかったんだろうと思われます。

この記事でも、新聞などの報道でも、「サブリースのシステムが破たんした」ことが問題とされていますが、私に市場規模の読み違いのほうが問題だろうと思います。

スマートデイズは、うまいスキームをくみ上げて、不動産投資家をだまして、キックバックで儲けようと考えたのでしょうが、市場規模が小さいことを見誤ったために行き詰ったのだろうと思います。

この号の別のページに、「僕らがはまった借金地獄」というタイトルで、被害者の座談会が掲載されています。それを読むと、一般のサラリーマンが1億円前後のローンを組んで、不動産規模の投資をするのは始めから無謀なことだったと感じます。

数百万円程度の損害なら、サラリーマンでもなんとか返済できるでしょう。しかし、1000万円を超えるようだと自己破産するしかないと思います。

返済できないほどの借金を抱え込んだら非常にツライでしょうね。自殺者もでているようですが、私が当事者だとしても自殺したくなると思います。

あがいてもあがいても、罠にはまったように苦しいだろうと思います。被害にあった方は、なるべく早く自己破産して、あたらしい人生に踏み出すのが良いと思います。

2018年1月24日 (水)

(730)小学館バッハ全集は楽しいな。

(730)小学館バッハ全集は楽しいな。

Img_20180107_103903正月休みの間に新聞を読んでいて、小学館からCDつきの「バッハ全集」が出版されていたことを知りました。

コラムの著者の佐藤隆文氏は、「身近に置いて繰り返し手に取るという意味で、座右の書は『これしかない』」と書いています。
「これしかない」というほど良いの本なのか」と思って、まず第11巻と第12巻の「チェンバロ曲[1][2]」をAmazonに注文しました。

Img_20180124_092547手元に届いて、CDを聞きながら本を読んでみると、なるほど楽しい。

本には何人もの書き手による、何本もの解説記事が掲載されています。
解説のレベルとしては、まったくの素人向けでもなく専門家向けでもなく、一般のバッハ愛好家を対象としているようでとても読みやすい。
う~む、買ってよかった。

この全集はすでに絶版になっていて、入手できるのは古本だけでした。ほとんどが2万円以上の定価ですが、古本なので半額程度でした。結果的に全15巻のうち6巻を買いました。送られてきた本は、どの本も程度が悪くなくてお買い得でした。

CDの全集というのはいろんな全集が出版されていますね。

Img_20180124_091124バッハのCD全集ではいちばん大きいと思われるセットは、160枚くらいのCDが入っていて、2万円くらいで買うことができます。とても安い。

でも、CDだけで文字情報(解説)がないと、音楽を聞くだけでは楽しむのに限界があります。

かといって、シュヴァイツァーの「バッハ」論(白水社刊)のような専門家向けの本だと難解にすぎます。

そういうことで、小学館のバッハ全集は万人向けのよい全集だと感じました。

佐藤文隆氏のように、ときどき引っ張り出して、CDを聞きながら本を読んで楽しみたいと思っています。

(729)「MQどす」を使って200LXからスマホに文章をエクスポートする

(729)「MQどす」を使って200LXからスマホに文章をエクスポートする

以前に200LXから携帯電話に文章をエクスポートすることをお話したことがあります。

0001今回は携帯電話にではなく、スマホに200LXから文章をエクスポートする話です。

私の場合、今でもHP200LXが個人の情報管理の中心になっています。自分の情報は200LX内でほとんど完結しているのですが、たまにスマホにエクポートしておきたいことがあります。そういうときに今回お話する方法を使います。

マクロプログラムの細かい設定などは、末尾にリストアップしてある(554),(557),(558)を読んでいただくのが良いので、ここでは、「MQどす」を利用する方法を簡単にお話します。

私は、自分が考えたことや日々の記録を、HP200LXのシスマネアプリのNote領域に書いています。そのため、スマホにエクスポートする文章は、Note領域にあるものをエクスポートすることが多いです。

以下がその具体的な手順です。

(1) エクスポートしたいレコードにカーソルを置いておいて、[Fn]+[F9]を押します。すると、[F9}のシステムマクロによって、Noteフィールドの文章が 0000c:\0000.txt というファイルにエクスポートされます。
 私の場合、この0000.txtというファイル名で、200LXからエクスポートしたり、インポートしたりしています。
 ファイル名キメウチということです。
 [F9]のシステムマクロの記述内容は、以下の1行です。
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{F3}{F2}c:\0000.txt{F10}{F10}{Filer}{Filer}0000.txt
-----------

0002(2) バーコード表示するために、ファイラーから[-2bat.bat]のバッチプログラムを起動します。
 バッチの内容は、左図のようになっています。

(3) このバッチプログラムがで、200LXの画面に2次元バーコードが表示されます。

170720_2(4) スマホ側で、左図のバーコード読み取りアプリを起動します。

200834(5) 200LXの液晶画面に表示されたバーコードを読み取らせることで、日本語文章に変換されます。

(6) 文章が表示されている状態で、左図のように文章をクリップボードに取り込みます。

(6) 文章をクリップボードに取り込んでしまえば、あとはKEEPなどのような文章管理アプリケーションにコピペすることができます。

また、ブログ記事を200LXで書いておいて、スマホ経由でアップロードするなどのことができますし、クラウドにアップすることも自由自在です。

(参考)

(554)200LXで二次元バーコード生成 

(557)200LXで2次元バーコード(続報) 

(558)祝! 200LXでQRコード表示するプログラムが公開されました。 

2018年1月21日 (日)

(728)『広辞苑』第七版が出版された。編集者こそが辞書を引け。

(728)『広辞苑』第七版が出版された。編集者こそが辞書を引け。

Hyousi今月の12日に『広辞苑』第七版が出版されるというのを、雑誌『図書』を読んで知りました。まことにめでたいです。

そういうわけで、今月号の『図書』は新版『広辞苑』の特集でした。

Jishotukuri興味深く今月号の『図書』を読んだのですが、巻頭記事の「<座談会>辞書作りと研究と文化と--『広辞苑』第七版改定によせて」の鼎談の内容はダメですね。

どんなところがダメなのか、についてお話します。

対談の小見出しを列挙すると、「『広辞苑』に入れる言葉」「学問の進展と科学の言葉」「言葉は若い人が学びなさい」「片仮名語と漢語」「辞書を引く楽しみ、つくる楽しみ」「辞書づくりと文化」となっています。
鼎談者は、木田章義(国語学)、斎藤靖二(地球科学)、増田ユリヤ(ジャーナリスト)です。

「辞書を引く楽しみ、つくる楽しみ」まで読み読んだところで、「なんじゃこりゃ」と思いました。

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斎藤 「辞書というものの強みは、(中略)、ぱっと開いて必要なものを見るんだけれども、周りにいっぱい項目があって、その項目を見ていくと、「へぇ~」と思うような知らない言葉がいっぱいある」「そういうところが、紙に印刷されて一冊に綴じられている辞書の一番の強みじゃないかと思うんです」(後略)

斎藤 「そういうものをついでに読むと面白いのに、今はそういう時代じゃなくなっている」「『広辞苑』も電子辞書では必要な項目だけ読んでおしまいになっちゃう」「だから、冊子の『広辞苑』とは、やはり違うかなという感じがします」

増田 「一覧性があるということですね。ぱっと見ると、まったく違ういろんなジャンルの項目が目に入って、それを前後に見ながら調べられるのがよさだということですね」
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そういうのを「一覧性」とは言いませんっ!

「一覧性」というのは、同質のものを並べると、個々に見るよりも理解が深まるときに使う言葉で、異質のものが並んでいるときに使う言葉ではないのです。

「一覧性」という言葉では辞書に載っていなので、「一覧」という言葉の語義を見てみると、
--------------- 広辞苑 --------------------
いち‐らん【一覧】
  (2)一覧表。全体が一目で分るようにしたもの。
--------------- 大辞林 --------------------
いち_らん【一覧】
  (2)全体の概略が簡単にわかるようにまとめたもの。一覧表。「学校―」
--------------- 国語大辞典 ----------------
いち‐らん【一覧】
    2 内容が一目で分かるように、簡明に記したもの。便覧。
-------------------------------------------
というように載っています。

「ひとめでわかる」というようなときに「一覧性」という言葉を使いますが、「異質なものが並んでいる」「(一目ではなく)より詳しく読む」というようなときには使わない言葉です。

Img_20180107_230006「ことばは自由」に使ってもらっちゃ困ります。自分勝手な意味で使ってはいけません。

私の家族から、「じゃあ、そういうときはどんな言葉で表現するの?」と聞かれました。
日本語ではそういうことを表現する言葉はないと思いますね。
しいて言えば「俯瞰性」とでも言うでしょうか。

「俯瞰」という言葉を辞書で引いてみると、
--------------- 広辞苑 --------------------
ふ‐かん【俯瞰】
  高い所から見おろすこと。全体を上から見ること。
--------------- 大辞林 --------------------
ふ_かん【俯瞰】[0]
  (名)スル 高い所から見下ろすこと。鳥瞰。
--------------- 国語大辞典 ----------------
ふ‐かん【俯瞰】
    高い所から広い範囲を見おろしながめること。鳥瞰。「俯瞰撮影」「俗界を俯瞰する」
-------------------------------------------
と載っています。

「一覧」という言葉の使い方のことですが、「一覧表」という言葉を考えればよくわかります。縦横のマス目の中に整然と項目を記入したものです。エクセルなどの表に価格と品名を記入した商品一覧などを考えれば良いです。

多数の商品を「一覧表」に並べて見ることで、ひとつひとつの商品を検討していくのと違ったことがわかってくることがあります。商品全体の傾向がつかめるとか、ほかの商品と性質を比べることで、新しい視点を得ることができます。

そういうときに「一覧」という言葉を使いますが、辞書の中の一つの語義を読んでいるうちに、横にある言葉の語義にも目が行って読んでしまうという状況では「一覧性」とはいいません。

増田さんが「一覧性があるということですね」といったあとで、斎藤先生は「そうだと思うんですが、今の教育は効率を考えちゃうから、必要十分なことだけを伝えていこうとする」と話柄を変えています。

「一覧性」の言葉の使い方が正しければ、国語学者として「そうですね」と相槌を打つのでしょうが、「そうだと思うんですが、」とあいまいに答えています。

Panf座談会といっても、活字に残ってしまいますから、国語学者の斎藤先生や「図書」の編集者は、出来上がった原稿の手直しをしておくべきでしょう。

とくにこの座談会が、日本語の基準となるべく作られた辞書に関することだからです。

国語学者とか、編集者こそ、しっかり国語辞典を引いて正確な言葉遣いに注意するべきでしょう。

それができていないなら、「広辞苑」も、岩波「図書」の編集者たちも、国語学者もエセと言わざるを得ません。

ジャーナリストの増田ユリヤは、まぁ、その程度の人なんでしょうから、罪はないと思います。

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