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2018年6月20日 (水)

(746) 新幹線内殺傷事件で考えること

(746) 新幹線内殺傷事件で考えること

一週間くらい前に新幹線内で殺傷事件が起こりました。一人の男性が死亡して、二人の女性が切り付けられてケガをしたとのことです。まことにいたましい事件でした。死亡した男性は、女性をかばおうとして逆に犯人に殺されたとのことです。その勇気には敬服しますが、もう少し何とかやりようがあったのではないかと思います。

そこで、今回はいままでと趣向を変えて、暴漢への対処についてお話します。

Photoまずは私の立場についてお話しします。私は15年間くらい継続して武道を習っています。現在の稽古は週に3回ですので、ほぼ一日おきに稽古している状況です。道場での稽古のほかに、自宅マンションあるいは仕事の事務所でも、適宜ひとりで稽古をしています。この写真は自宅にある稽古用の武具です。
神道夢想流の杖、小野派一刀流の木刀、二天一流の木刀などのほかに、室内で素振りをするために短く切った杖や木刀、居合道用の模擬刀もあります。ほぼ同じ武具セットを仕事場である事務所にも置いてあります。

Inka各種の武道を15年以上習ってきていますので、もちろん黒帯の印可を受けています。自宅マンションでも事務所でも、時間をみつけては鍛錬してますが、刃物を持った暴漢に立ち向かえるか?というと、制圧するのはまず無理だと思います。

暴漢・犯罪者は死にもの狂いで向かってくると思います。覚悟を決めて死にもの狂いで向かってくる暴漢に対処する方法は、(1)ひたすら逃げる、(2)死ぬ気になって戦う、の2つしかありません。暴漢を無傷で制圧しようとするのは無謀です。新幹線内の殺傷事件の場合は、暴漢に対して後ろから「羽交い絞め」をしたとのことですが、そういうやり方で制圧するのは、きわめて難しいと思います。

もう少し具体的にお話しししょう。

「(1)ひたすら逃げる」ということについてですが、これは「相手を制圧する」のとはまったく違います。新幹線の椅子の座面を外してそれを盾にして暴漢に向かうというようなことが言われていますが、暴漢に向かっていくのは無謀です。ある程度の防御は必要ですが「逃げるが勝ち」です。

その場を逃れるためにモノを投げつけるのはかなり有効です。手元にあるものをなんでもかんでも投げつけてください。ポケットにスマホやサイフがあればそれを暴漢の顔面に向けて投げつけます。カバンの中にノートパソコンでもあれば、もちろんそれを投げつけます。カバンに肩掛けベルトがついていれば、振り回してから投げつけます。そうやって、暴漢がひるんだスキにひたすら逃れます。武器を持っている暴漢に対しては、逃げるしか方法はありません。

「(2)死ぬ気で戦う」というのは最後の手段です。私の場合で言えば、自分あるいは家族に危害が及びそうになった場合だけに限られます。かなり物騒な言い方になりますが、殺される前に相手を殺すということです。自分や家族の命がかかっている場合は、過剰防衛になろうとどうなろうと、相手を殺すしかありません。

「相手を殺せるか?」ということですが、通常の生活をしている人にはそういう覚悟になれないと思います。そういう面では、日常的に武道の稽古をしている私のほうが特殊です。

私が武道の稽古を習い始めたころのことですが、木刀を使っての組太刀・打ち込み稽古をしているときに、「ああ、実戦だったら相手を殺す気にならないといけないんだなぁ、、」と認識しました。普通の生活をしている人にとっては、相手を殺傷するという覚悟をするのは、まず無理だと思います。

Sasumataこの項の最後に、暴漢を取り押さえるためのサスマタのことを少しお話ししようと思います。

私が居住しているマンションのエレベータホールにもサスマタが置いてあります。以前から「ツマンナイものを置いてあるなぁ、、、」と思っていました。もし、自分が暴漢として侵入したら、こんなもので立ち向かってきたとしても簡単に突破できます。ずっとそう思って鼻で笑っていました(笑)。

新幹線殺傷事件をきっかけにサスマタのことをネットで検索してみたら、ちゃんとした使い方があるんですね。いくつもの動画も見てみて納得しました。私はバカにしていましたが、正しい使い方をすれば確かに暴漢を制圧することが可能だと思います。

ネットで得た知識としては、(1)暴漢に1対1で向かってはいけない。必ず複数の人で立ち向かう。(2)暴漢の胴ではなく足か首を狙う、ということです。それだったら制圧できる可能性があります。
また、「サスマタは見えるところに置いておいてはいけない」「暴漢に利用されてしまう」とも書いてありました。そりゃそうだ。

そういうことでは、私の居住しているマンションの暴漢対策はバカばかしいほど無意味です。私は賃貸居住者なのでマンション理事会などで意見を言うつもりは全然ありませんが。

2018年6月13日 (水)

(745)投資(お金がお金を生んでいく)についての基本的な考え方。

(745)投資(お金がお金を生んでいく)についての基本的な考え方。

前項に続いて、「ツール」と「使い方」のない「考え方」だけの話をします。

個人レベルでの「投資」についての考え方です。

「投資」についての基本的なスタンスは、現代投資理論に準拠して行動するのがもっとも合理的でしょう。現代投資理論(MPT)のことはいろんな本が出ていますので調べてみてください。

ちなみにイチバンのお勧めは、『全面改訂 ほったらかし投資術 (朝日新書) 新書』(山崎元著)です。『臆病者のための株入門 (文春新書)』とか『臆病者のための億万長者入門 (文春新書) 』(橘玲著)もおすすめです。現代投資理論っていうは、理論は難しいですがその実用はこれらの本に書いてあるように簡単です。

「現代投資理論」は、1990年にノーベル経済学賞を受けたハリー・マコーウィッツの「ポートフォリオ選択の理論」から始まりました。
私のようにシロウトなのに自分で計算してみたいという奇特な人が参考にできる本は、『道具としてのファイナンス』(石野雄一著)と『ゴミ投資家のためのインターネット投資術入門 (オルタブックス) 』(海外投資を楽しむ会 著)くらいしかありません。
共分散と相関係数が計算できる関数を装備しているEXCELでなければ、lotus123ではとても計算できるものじゃないです。また、ポートフォリオを最適化するには、複数の式を同時に処理できるsolver機能が必要です。200LXで処理できません。

そういうことで、合理的な投資としては山崎元や橘玲の書籍にあるように、ETFかインデックスファンドを買えばよいだけの話になります。

ところが、現代投資理論というリクツに合わないこともあります。代表的なアノマリーは、1.モメンタム効果、2.小型株効果、3.資産株効果などです。

そこで、私の場合は、金融資産をいくつかにわけて、0.MTP理論に基づくETFあるいはインデックスファンド、1.モメンタムを利用した投資法、2.主に小型株に投資する投資信託、3.資産株効果を目的の投資信託、などに投資しています。そのほかに、4.「FANG」とよばれる企業群を主体にしたヘッジファンドにも投資しています。あとオマケに、5.高配当のJ-REITと日本の優待株を少し。

銘柄や配分などの具体的なことについては、また、そのうちにお話することがあるかも知れません。

投資については、いろんな人がいろんなことを言っていますので、どんな考え方を軸にするのがよいのか迷いますね。無難な運用の方法は、MPT理論に沿った投資を軸にするということだと考えています。

(744) 貯蓄・投資・保険、お金についての合理的な考え方。

(744) 貯蓄・投資・保険、お金についての合理的な考え方。

前項があんまり面白くない内容になってしまったので、しばらくは原点に戻って、お金に関する私の考え方についてお話しようと思います。

お話しようと考えていることは、(1)個人レベルの財務分析(過去のお金の分析)、(2)個人レベルのファイナンス(将来のお金の予想)、(3)個人レベルでの投資(お金を増やすこと)、(4)個人レベルでの保険(万が一に備える)、などです。

前項のツマラナサの反省もあって(ごめんなさい)、(1)~(3)の全体を通してのベースになるような、共通する「考え方」を先にお話します。

お金に関してもほかのことに関してもですが、「方法論」を教える・学ぶ・習得するには、その「方法論」だけではなく「ツール」が必要です。このブログで「ツール」というと、、、(笑)、まぁ端的にいえば200LXのことです。そしてその「ツール」に加えて、「使い方」(ノウハウ)も必要ということです。

もう一度言うと、「方法論」にはそれに伴う「道具」と「使い方」がないと、空虚なものになってしまうということです。

前項の記事に関していうと、週刊誌記事の著者は「方法論」を誌上で説明・解説しています。著者の手元には何かの(EXCELなど)ツールがあるんだろうけど、読者の手元にはツールがないし、ツールがあったとしても使い方がわからない。

そういう理由から、記事を読んでも「ふ~ん、そうなのか」という通りいっぺんの一時的な薄っぺらな理解しかできません。読者の実際の生活の中に「考え方」が浸透しない。

(200LXとか金融電卓とか)何らかのツールが手元にあれば、著者の考え方を追認したり、同意も批判もできるんですけど、ツールがなければ実態のない「おとぎの国のお話」みたいなものになってしまう。

それで、ツマンない内容の週刊誌記事になっちゃいます。

さて、前項の反省はここまでで、上の(1)~(4)のうちで、ツールなしで説明できる(4)から先にお話ししましょう。

まず、(4)「個人レベルでの保険の話」です。

20年くらい前のことですが、ソニー生命の人が営業(保険を売りに)に来てくれたことがあります。
その方が、(生命)保険についての考え方を整理して教えてくれました。

1.ビルゲイツのような大金持ちは(生命)保険をかけない。
 そりゃそうです。「万が一」があったとしても、ことさらにお金が必要になるわけではない。
2.ホームレスは(生命)保険をかけない。
 それもそうです。掛け金もないだろうし、「万が一」があったとしても、だからといって困るような家族もいない。
3. (生命)保険を掛ける人は、1.と2.の中間に位置している人。

私は「考えてみればその通りだ」と思って、それまでかけていた(生命)保険を止めました。私に「万が一」があったとしても、困るような家族はいなからです。それ以降は生命保険をかけていません。

ところで、生命保険の還元率は50%以下です。貧乏人の税金といわれる宝くじの還元率も50%ですね。競馬は80%でしたっけ? (生命)保険をかけていて、「万が一」のときに戻るお金は、(確率から言うと)掛け金の半分以下ということですから、手元にほどほどのお金があれば、(生命)保険の掛け金に回すお金をそっくりそのまま預金・投資に回すほうが合理的です。

私にとって生命保険はかける必要がありませんが、損害保険はかける必要があります。
世の中には、めったに起こらないけれど、ことが起こったら甚大な被害をもたらすというような事象があります。
自動車(事故)保険とか火災保険とか海外旅行の保険が、ここでいう「めったに起こらないけれど、起こったら甚大な損害をもたらす」ことに対する保険です。
人が死ぬことは、「めったに起こらないこと」じゃなくて「必ず起こること」ですから、損害保険の対象にはなりません。

ついでにいうと、疾病保険も必要ないですね。日本の国自体が「健康保険」ということで保険をかけてくれていますし、自己負担分が一定額以上の時はその大部分を補填してくれます。個人で加入する「がん保険」などもかける必要ありません。

人生全体の中で、高額なお金を使うのは、「(生命)保険」、「住宅購入」、「自動車購入」、「子供の教育費」といわれています。これらの出費について合理的に考えて生活すれば、金融資産はどんどんふくらみます。「食費」「被服費」はたかが知れてますからね。あと自分自身の内側にある敵は「見栄」だと思います。つまらないミエをはらずに、必要なところに必要なぶんだけお金を使えば、豊かで充実しした人生を送ることがでいると私は考えます。

そして、結果的にそのようになっています。

2018年6月12日 (火)

(743) 週刊ダイヤモンドから「住宅ローンはどう借りるべき?」

(743) 週刊ダイヤモンドから「住宅ローンはどう借りるべき?」

週刊ダイヤモンドの「ファイナンス理論で徹底分析」「あなたの借金との向き合い方」という記事について(740)の項の中で、結局のところ賃貸と購入とで損得はほぼ同じだということをお話しました。http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/740vs-942f.html

Doukariru週刊ダイヤモンドの別のページに、「低金利や共働きなど社会が変化」「住宅ローンはどう借りるべき?」という見開き2ページの記事がありますので、住宅ローンを検討するには、200LXなどの計算機が必須だろうと考えることをお話します。

記事のサブタイトルに「現場の販売員の鼻息は荒い」「言われるままに住宅ローンを組むのは不安がある」「どのように考えれば良いのか。専門家の試算から整理してみよう」と書いてあります。

記事の中で、
「本当に言われるままに借りて大丈夫なのだろうか」
「一つ目のポイントは『老後貧乏』にならないためには、住宅ローンを65歳までに払い終えること」
「二つ目のポイントは60歳時点のローン残高だ」
「三つ目のポイントは『共働き』」
「四つ目のポイントは手取り額減少」とあります。

ここでは、まず「四つ目のポイント」から考えてみます。

記事タイトルのすぐ下に「手取り額は減少傾向」という図が掲載されています。年収に対しての手取り額が年々減少しているというグラフです。例として額面年収700万円のケースと500万円のケースをグラフ化して示しています。なるほど時間的な傾向としては「減少傾向」であることがわかります。

しかし、具体的に読者の現在の年収での現時点の手取り額はいくらになっているのか? もし、年収が100万円多いとしたら手取り額はいくら増えるのか?というような肝心なことがわかりません。そのような生活設計の基本になるようなことを計算しようとしても、そのヒントさえも書いてありません。(200LXをお持ちなら、私が作成した前項(742)のソルバー式で概算できます)

二つ目のポイント」「60歳時点のローン残高」のことを考えてみます。

Yoiloanこの記事の左側のページに、「FPの目で見た『良いローン、悪いローン』」という表が掲載されています。記者はせいいっぱいわかりやすいようように表を作ったのだろうとは思います。
しかし、読者が実際に自分でローン残高を計算しようとしても、どのように計算したらよいかの手がかりが、どこにも書いてありません。
(200LXをお持ちならTVMアプリケーションでイッパツで計算できます)(写真に写っているHP12Cなどの金融電卓をお持ちなら、やはり簡単に計算できます)(一般的にはEXCELを使って計算することになると思います)

しかし、200LXのTVMアプリケーションやHP12Cのような金融電卓を使ったとしても、60歳とか65歳とかの一定時点でのローン状況しか把握できません。年を追ったグラフで確認しないと、実感として理解しにくいと思います。

記事の中では、「老後生活が不安な危うい借り方は避けておきたい」とは書いてありますが、「では具体的にどのように計算したらよいかという方法論を提起していません。これでは啓蒙目的の記事としては片手落ちだと思います。

この記事を読んで、実際に自分で計算して確認しようとする人は皆無だと思います。

そのようなことでは、エクセルを使って人生設計をする手順とか、エクセルの金融関連の計算式の使い方とか、さらにグラフ化してお金の流れを視覚化するとかのもっとわかりやすくて役に立つ記事にするべきだと思います。

※上の写真のHP12Cでは、30歳で3300万円のローンを組んだ場合の60歳時点の残高583.7万円の計算をしたところを示しています。TVMの計算は、金融電卓のHP12Cよりも、200LXのほうがずっと理解しやすいと思います。

(アップロードしてからの後記)

この項は、あんまり面白い話になっていませんね。
お読みくださる方、ごめんなさい。

しばらく考えてから、削除してしまうかもしれません。

2018年6月11日 (月)

(742) HP200LXのsolverで年金支給停止額の計算式を作った。

(742) HP200LXのsolverで年金支給停止額の計算式を作った。

Tuuchiつい先日、年金事務所から図のような連絡が到着しました。
年金が減額されないようにと考えながら給与を調節していたのですが、自分での調節がうまくいっていないことがわかりました。
そこで減額されないように給与額を再計算する必要があります。

こういう計算には、200LXのsolverが便利です。
そこで、今回追加したsolver式のことをお話します。「2018-06.LZH」をダウンロード

年金事務所のホームページでは、年金支給の計算式は、

====================
65歳以上の在職老齢年金
65歳以上で厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受ける方(70歳以上の
在職者も含む)は、65歳未満の方とは別の在職老齢年金の仕組みによって、年
金額が支給停止(全部または一部)される場合があります。

②基本月額と総報酬月額 相当額の合計額が46万円 を超えるとき
支給停止額=(総報酬月額相当額+基本月額-46万円)×1/2×12
=====================
となっています。

Teishi今回作ったsolver式「年金減額」を画面に呼び出します。(65歳以降用です)


7002つぎに、「基本額」の数字を入力します

「支給停止」の数字をゼロにしたまま、[F3]を押すことで、4,385,929の数字を得ます。

つまりは、私の「基本額」に対して、支給停止額をゼロにするためには、総報酬年額を438万5929円以下にする必要があると計算できました。

やっと目標とする支給給与額がわかりましたので、さっそく顧問税理士と相談して、総報酬年額をこの金額以下に調整しようと思います。

ところで、年金関係は、60歳、65歳、70歳を境目に各種の数字が変わってきます。その節目の年齢ごとに対策を考えていろいろ変更していかなければなりません。

今回の給与額の調整をしておいて、翌年度の年金の明細で支給停止額がゼロになっていれば、それ以降は金額の調整をしなくてもよいと思います。

そして仕事を続けているかぎり、70歳以上についても同額の給与を支給しようと考えています。

(741) Lotus123だけではTVM(金利計算)がじゅうぶんにはできない。

(741) Lotus123だけではTVM(金利計算)がじゅうぶんにはできない。

住宅ローン関連のことを(738)(739)(740)でお話してきましたが、じつはHP200LXの上のLotus123アプリケーションだけでは、TVM(金利計算)がじゅうぶんにはできません。なんらかの工夫が必要ですのでそのことをお話しておきましょう。

200LXの「Lotus123」に装備されているTVM関連の財務関数は、@PMT、@RATE、@FV、@TERM、@PVだけです。

Tvm一方、200LXの「TVMアプリケーション」は、ユーザー・ガイドに「次の3つの基準を満たすキャッシュ・フロー(入出金)に関するどんな経済上の問題でも解くことができます」と書いてあるように非常に強力です。(ユーザー・ガイドの14-01ページ)

4100TVMで使う未知数は、原則的には「利率」(I%YR)「支払回数」(N)「現価」(PV)「終価」(FV)「支払金額」(PMT)の5種類です。補助的に「年間支払回数」「期首/期末払い」の選択ができます。

ところが、Lotus123での財務関数には「現価」(@PV)「終価」(@FV)「支払金額」(@PMT)しかありませんから、元利均等払いでの年度ごとの元金返済金額などは簡単には求めることができません。なにかの工夫が必要になります。

ついでにいうと、200LX上の「ソルバー」には、「利率」(I%YR)「支払回数」(N)「現価」(PV)「終価」(FV)「支払金額」(PMT)の5つのTVM関数が装備されています。(ユーザー・ガイドの19-24ページ)

ある期間の元金返済額を計算するための「何かの工夫」は、1. 自分で関数を組み立てて計算する、2. ソルバーを利用して計算する、3. TVMアプリケーションで計算した値を読み込む、という3種類の方法が考えられます。

1. の「関数を組み立てる」というのは、総和関数などを使わなければならないのでかなり面倒です。
2. ソルバーを使うためには、マクロプログラムを組む必要があります。
これらと比べると、
3. TVMアプリケーションで計算するのは非常に容易です。

Prin123_2TVMアプリケーションには、Lotus123への受け渡しの機能も設定されていますので、比較的簡単に自分のシミュレーション表に入力することができます。(ユーザー・ガイドの14-13ページ)

今回は、3.の「TVMで計算した数字をシミュレーション表に読み込む方法」を採用しましたので、その方法についてお話ししておきます。

(740)、(739)、(738)でお話したシミュレーション表のどのケースに読み込む方法も同じですから、(740)でお話したデータで説明します。ここでのローン設定は、『5000万円』『固定金利2%』『30年』の住宅ローンでした。

4100_2そのデータをTVMアプリのそれぞれの場所に入力してから、[F9](PMT)を押すことで-18.48と計算されます。
(金融電卓は一般的に、自分のフトコロから出ていくお金にはマイナスをつけて、自分のフトコロに入ってくるお金の場合はプラスをつけます。そのため、5000万円の融資を受ける場合はプラス5000万円と入力し、毎月の返済はマイナス18.48万円と表示されます)(このプラス・マイナスの感覚は使っているうちに慣れてきます)

以上の条件のまま[F2](Amort)を押すことで、各期ごとの返済状況を計算することができます。(ユーザー・ガイドの14-7ページ)
4101計算するだけではなくて、画面のように、Lotus123に返済内訳表を出力することもできます。(ユーザー・ガイドの14-13ページ)

この返済内訳表は時間の流れが下方に向かっています。ところが(738)(739)(740)のシミュレーション表は時間の流れが右肩に向かっていますので、数字の並びを「縦→横」に変換しなければなりません。

この変換方法を簡単にお話します。

1. 上で作成した返済内訳表をまず、[temp]というファイル名で保存しておきます。
2. セル[A1]にカーソルを置いておいて、[/][w][i][r][Enter]と押すことで、空行を作ります。
 ここに、各期の元金の返済額をコピーしようということです。

  [PRIN]というCの列が各期の元金返済分ですので、
41023. カーソルを[C4]に置いておいて、[/][r][t][.][Fn+→][↓][Enter]と押します。

これでコピー元を選びましたから、

4103_24. [Fn+←]を押してから[Enter]を押すことで、A1セルから右方に向かう数字の列としてコピーします。
 この時点で、[temp]というファイル名で再度(上書き)保存して、[/][q][y]と押しでlotus123を終了します。

4104 次に、キャプチャ画面のように、入力したい方のシミュレーション表を読み込みます。
5. 入力したい場所は、セル[G16]ですので、そこにカーソルを置いておいて、
6. [/][f][c][c]と押して、temp.wk1のシートから数字を読み込む動作に入ります。
7. 読み込み元のセルは[A1]からですが、とりあえず[Z1]までの範囲(A~Zだから26年分)としておきます。
 範囲は[A1][.][Z1]と入力しますが、入力する範囲が足りなければ読み込みをやり直せばよいです。
41058. 読み込み元のファイル名[temp]を入力して、[Enter]を押すことで、シミュレーション表に読み込まれます。

この読み込み方法の欠点は、『5000万円』『固定金利2%』『30年』などのローンの条件を変更するたびにあらたに設定しなければならないことです。

[4]の行の「年間ローン返済額」は「支払金額」(@PMT)の関数で計算しています。[C4][D4][D5]のセルにローンの条件を入力すれば、30年ローンならセル30個と必要な個数ぶんが入力されます。

今回の入力方法でシミュレーション表の[16]の行に「元金返済分」の金額を入力したら、[4]の行の末端と同じところまで入力されているか確認する習慣をつけるのが良いと思います。

2018年6月10日 (日)

(740)賃貸VS購入.本日届いた週刊ダイヤモンドの「ファイナンス理論」のページから

(740)賃貸VS購入.本日届いた週刊ダイヤモンドの「ファイナンス理論」のページから

私は「週刊ダイヤモンド」と「週刊東洋経済」を定期購読しているので、毎週末に両週刊経済紙が届きます。

Man5000きょう届いた「週刊ダイヤモンド」に「ファイナンス理論で徹底分析」「あなたの借金との向き合い方」というタイトルの記事がありました。

この記事の冒頭に、『家賃20万円の賃貸マンションに引っ越そうと考えていたあなたに、不動産会社の営業マンが耳打ちする』『このマンション、販売価格は5000万円です』『固定金利2%で30年の住宅ローンを組むとすると、月々の支払額は約18万円なので』『賃貸よりも購入したほうがお得ですよ』という話が載っています。

ファイナンス理論を解説する記事としては、ずいぶんオソマツな内容だと思いますが、ちょうどよいチャンスなので、「賃貸が得か」「購入が得か」という点から、(738)と同じような lotus123ファイルを使って検討してみます。「TINTAI3.LZH」をダウンロード

6001このキャプチャ画面が、5000万円のマンションを購入した場合の金額を入力した画面です。

住宅ローン金額は 5000万円、金利 2%、30年返済です。毎月の返済額は、週刊ダイヤモンドには約18万円と書いてありますが、実際には18万4800円です。4800万円は省略してしまうハシタガネではないと思いますが、、、。

年間のローン支払い額は222万円と計算されます。固定資産税を年間10万円、管理費修繕費を年間24万円と設定しました。(738)(739)と同じように、生活費を250万円、所得を800万円としました。
計算上、毎月のキャッシュフロー294万円のプラスになります(★印の行)。

新築マンションは購入当初の価値の下落が激しいです。(計算上)初年度に853万円、2年目に430万円、3年目に277万円の価値の下落が想定されます。

一方で、ローン返済分は初年度が123万円、2年目が125万円、3年目は128万円で、以後、次第に返済ぶんの金額が増えていきます。

累積額の行(★印)を見ていくと、購入初期はマイナス5682万円から始まって、ローンの返済が進むにつれてマイナスが小さくなります。

600224年目までの金銭的状況の画面です。累積額のところを見てみると、18年目からプラスに転じます。24年目には3130万円のプラスになります。

6003例によってグラフ化してみました。上の行でお話したように購入当初のマイナスは次第に減少していって、17年でほぼゼロになり、18年目からプラスがどんどん積みあがっているのがわかります。46年目には1億4000万円くらいのプラスです。このグラフを見ると、5000万円のマンションを買ってもよいかな、と思います。

7001この画面キャプチャは賃貸の場合です。週刊誌の記事のように、家賃は月間20万円と設定しました。

勤務先からの家賃補助は、ネットで検索すると一般的には、おおよそ1.5万円だそうです。そのため、ここには月額で1.5万円、年額では18万円と設定しました。今回は生命保険を考慮せずゼロとしました。

生活費と所得はマンション購入と同じようにしておきました。

すると、毎月のキャッシュフローはプラス292万円となって、購入の場合のプラス294万円とほとんど同じになっています。

7002賃貸の場合の24年目の累積額は7300万円です。前の画面での購入の時の累積額は3130万円ですから、賃貸派のほうがキャッシュの上ではリッチですね。

7003グラフを見てみると、46年目では1億4000万円くらいになっています。
マンション購入派とほぼ同じです。結果的にほぼ同じ資産額になってしまうのは、賃貸派はえんえんと家賃を払い続けなければならないのに対して、購入派はローンを完済したら住居費がほとんどかからないという違いによると思います。

しかし、それにしても、46年間の全体を通してみると、購入派と賃貸派はほとんどイーブンですね。

どちらが得かということは、結果的に不動産価格が下落しているか、上昇しているかということで違ってくるのだろうと思います。世の中はうまくできているものですね。

2018年6月 7日 (木)

(739)賃貸・購入の損得よりも、通勤・通学時間と自動車費用が問題だ。

(739)賃貸・購入の損得よりも、通勤・通学時間と自動車費用が問題だ。

前項では、賃貸マンションに居住し続けることと、マンションを購入することを比較して考えてみました。

引き続いて、(3) 駅近の5000万円のマンションを購入することと、(4)駅から離れた一戸建ての住宅を購入することを比較して考えてみます。

0030この画面キャプチャが(3) 駅近の5000万円のマンションを購入するとしたシミュレーション画面です。
(1) と同じように5000万円の購入資金の全額を、1.5%、25年返済の住宅ローンで購入したことにしています。売買手数料や登記費用、ローン設定費用などの諸費用は考慮していません。
この条件だと、年間のローン返済額は約240万円(月額約20万円)になります。

毎月・毎年発生する固定資産税とマンションの管理費用は、それぞれ年額で10万円と18万円としました。合計で28万円です。駅近のマンションなので自動車は所有しません。また、生命保険の掛け金を年額5万円としました。

(1) と同じように、税引き後の所得を800万円、年間の生活費を250万円としました。このようにに設定すると1年間のキャッシュフロー(★印)はプラスの277万円となります。

初年度の元金返済ぶんは166万円で、2年目は169万円、3年目は171万円です。

マンションを購入した時点から価値が下落していく目減りぶん(償却額)は、(1) と同じ式で計算してあります。(1) の場合は築15年の中古マンションですでに十分下落していますので、資産価値の下落はゆるやかでした。今回は、新築マンションという設定なので、購入直後から急激に下落します。初年度は853万円の下落、2年目は430万円の下落、3年目で278万円の下落です。

★印をつけた「累積額」はマイナス5410万円から始まります。
画面の最下行に通勤・通学の時間を記入してあります。駅近のマンションで、自宅から駅までは5分で到達するできると仮定して、家族2人の時給計を2000円としたときに、通勤・通学の年間損失額は18万円ということになります。

0031この画面キャプチャは、前の画面から24年後までの収支です。
(前の画面で★印をつけてあった)年間キャッシュフローはずっと277万円のままです。
(同様に★印をつけてあった)累積額は、24年後にはプラス4000万円です。

最下行では、通勤・通学の年間損失額18万円を加味した金額を示しました。24年後には3551万円です。駅から徒歩5分の駅近マンションでも、24年間では450万円くらいの損失額ということになります。

0033シミュレーションをグラフ化しました。
棒グラフは★印をつけてあった「累積額」を示しています。
折れ線グラフは★印をつけてあった年間キャッシュフローです。

棒グラフでは、当初のマイナス5000万円から毎年増加していきます。44年後にはプラスの1億2000万円くらいになっています。
折れ線グラフのほうは、ローン返済が終了する26年目からは、277万円から500万円くらいのプラスに変わります。

0040最期に、(4) 駅までの通勤に30分かかる距離にある 5000万円一戸建ての住宅を購入したケースを考えます。

駅から徒歩数十分の場所という設定です。そのような場所だと、自家用車がないとかなり不自由でしょうから、自動車が必須になると思います。

比較しやすいように、ローンの設定は(3)と同じにします。固定資産税も修繕費もマンションと同じということにします。違うことは自動車を所有することです。自動車は本体の費用として年間30万円かかるとして、ガソリン代・保険・車検費用などを年間20万円としておきます。

所得も年間の生活費も同じです。1年間のキャッシュフロー(★印)は、自動車費用ぶんの50万円少なくなって、プラスの227万円ということになります。

住宅の価値が下落していく目減りぶん(償却額)は、(1)と同じ式で計算しましたが、5000万円の半分が土地費用で、半分が建物費用ということにしました。土地費用ぶんは下落しないとすれば、初年度は427万円の下落、2年目は215万円の下落、3年目で139万円の下落です。戸建ての建物価格は20年でゼロになるといわれていますが、計算が面倒なのでマンションと同じ式で計算しました。

★印をつけた「累積額」はマイナス5033万円から始まります。
画面の下方で通勤・通学の時間を30分(0.5時間)として計算しました。そうすると、通勤・通学の年間損失額は108万円になります。
最下行に、「累積額」から毎年の108万円を引いた金額を表示しています。

0042この画面キャプチャは、前の画面から24年後までの収支です。
(前の画面で★印をつけてあった)年間キャッシュフローはずっと227万円のままです。
(同様に★印をつけてあった)累積額は、24年後にはプラス4214万円です。
 土地分の価値が下落しないと設定したため、ここで駅近のマンションと213万円もの差がついています。

最下行では、通勤・通学の年間損失額108万円を加味した金額を示しました。すると24年後には1514万円になります。駅までの通勤に片道30分かかるとすると、24年間だったら108万円×24年=約2600万円もの損失になります。自動車の費用ぶんの損失は、50万円×24年=約1200万円になります。

0043シミュレーションをグラフ化しました。
棒グラフは★印をつけてあった「累積額」を示しています。
折れ線グラフは★印をつけてあった年間キャッシュフローです。

折れ線グラフのほうは、ローン返済が終了する26年目からは、227万円から467万円のプラスに変わります。
棒グラフでは、当初のマイナス5000万円から毎年増加していきます。44年後にはプラスの1億4000万円くらいになっています。しかし、毎年の通勤での損失を加味すると1億1000万円弱くらいです。最終的には、駅近のマンションのケースと金額面では10%程度しか違わないということになりました。

以上のように金銭的な面でシミュレーションしてきたのですが、実際の長い年月では、生活としてはかなり違ったものになるだろうと思っていますので、最後にそのことをお話しておきます。

現在の私は年金を受け取るほどの歳になりましたが、フルタイムの仕事をしているほかに、週に3回の武道の稽古を続けていますし、ピアノの練習も続けています。

このような趣味を続けられるのは、通勤時間がミニマムで済んでいるためなのです。自宅が駅から3分の距離にあって、隣駅にある職場までは電車で5分です。職場は駅から1分の距離にあります。
そのため、通勤で時間とエネルギーを吸い取られてしまうことがほとんどありません。その時間とエネルギーを趣味に費やすことができます。

もし、住居と職場が駅から離れた場所にあれば、クオリティオブライフはかなり低くなってしまうと想像されます。

人生の持ち時間は誰にとっても有限です。人生の後半戦になるとなおさら時間が逼迫してくるように感じます。そういう点からも、仕事を続ける限りは、駅の近くに住み続けようと考えています。

(738)賃貸・購入の損得は、住宅手当の支給に大きく影響される。

(738)賃貸・購入の損得は、住宅手当の支給に大きく影響される。

このところ一カ月くらい、HP200LXのlotus123を使って、どんな投資方法が有利かというシミュレーションを作って遊んでいました(このことはあとでお話しようと思います)。

それが一段落したころ、ネットのどこかで「賃貸住宅が得か、購入が得か」というような記事を読んだことがきっかけになって、もういちど比較シミュレーションをしてみようと思うようになりました。「TINTAI2.LZH」をダウンロード

ネットで、「賃貸 購入 比較」というキーワードで検索してみると、多くのサイトに得失が解説されています。不動産を販売する会社が運営するサイトが多いですから、ほとんどのサイトでは「購入が得」という方向にバイアスがかかっています。それらのいろいろな説明を読むと「そういう考えがあるか~」と思いますが、物足りなさを感じることも多いです。

現在の私は駅近の賃貸マンションに住んでいるのですが、以前から、いま住んでいるマンション(か同等のマンション)を購入したらどれくらい得(あるいは損)になるか、シミュレーションしてみようと思っていました。
いや、もちろん、私の場合は賃貸のままのほうがダンゼン得になることがわかっています。だからこそ、賃貸住まいを続けているわけです(笑)。

今回、検討してみたのは、
(1) 現在居住している賃貸マンションをもし購入したら、今後、どういうキャッシュフローになるのか?
(2) 現在の賃貸のまま継続したら、どういうキャッシュフローになるのか?
(3) 一般的に、駅近の5000万円のマンションを購入したら、どういうキャッシュフローになるか?
(4) 購入するのが駅から離れている5000万円の一戸建ての住宅なら、どういうキャッシュフローになるか?
ということです。

始めにお話しておきますが、「賃貸が得か、購入が得か?」という議論の結論はわかりきっています。
損得なしのイーブンです。世の中っていうのはうまくできているもので、こういう二者択一ではイーブンなのです。

ちなみに結婚するほうがよい人生を送れるか、独身のほうがよい人生を送れるかというのもイーブンでしょう。どちらもいいこともあるし良くないこともある。
結婚したとして、子供がいるほうが楽しくいい人生を送れるか、子供がいないほうがよいかというのもイーブンでしょう。
そういうことでは、頑張って婚活したり妊活したりするよりも、人生の波とかその人の状況にまかせて、現状でのベストを追求するほうが、よい人生を送れるだろうと私は考えています。

さて本題に戻って、上の(1)~(4)について補足説明をしておきます。

(1) 私が現在居住している賃貸マンションは、駅から徒歩3分程度の距離にある、居住面積が100m2前後の築15年くらいのマンションです。たぶん新築の時は2億円くらいの価値だっただろうと思います。いまの時点で中古で購入するとしたら1億円くらいだろうと考えています。

(2) 私の事務所にはスタインウェイのグランドピアノを2台入れているのですが、住居にもグランドピアノを入れる必要があるため、どうしてもある程度広い面積の部屋が必要です。幸いなことに賃貸住宅は床面積が広ければ広いほど割安になる傾向があります。私の場合は、自分の事務所で法人契約をしているので50%の家賃補助があります。

(3) 駅近のマンションに住むとしたら、住居から駅までは徒歩5分圏に住みたいです。駅近の住居なら自動車を所有する必然性がありません。高額の駐車場料金を払う必要もありません。

(4) 一戸建てを購入するとしたら、首都圏で駅から数分の場所に土地を求めるのは非常に難しいです。必然的に、駅から徒歩数十分の場所になってしまいます。そのような場所だと、自動車を所有する必要があると思います。

以上のようなことを考慮して、まずは、(1)と(2)を検討してみます。

0011この画面キャプチャが、(1) 1億円で築15年のマンションを購入した場合のシミュレーション画面です。
ローンの金額は1億円、金利1.5%で、25年返済と仮定しています。全額ローンで購入としていますが、売買手数料や登記費用、ローン設定費用などの諸費用は考慮していません。
この条件だと、年間のローン返済額は約480万円(月額約40万円)になります。

毎月・毎年発生する、固定資産税とマンションの管理費用はそれぞれ年額で20万円と36万円としました。合計で一年間56万円になります。

私は、実際には生命保険に加入していませんが、ここでは生命保険の掛け金を年額5万円としました。

1年間の税引き後の所得を800万円、年間の生活費を250万円と仮定しました。この800万円は年収ではありません。税引き後の可処分所得です。800万円の所得は、年収だと1100万円くらいに相当すると思います。

以上のように設定すると1年間のキャッシュフロー(★印)はプラスの9万円になります。

さて、年間480万円のローン返済額は、金利ぶんと元金返済に充当されるはずです。計算すると、初年度の元金返済ぶんは332万円で、2年目は337万円、3年目は342万円です。この計算はロータス123ではできませんので、200LX金融電卓のTVMで計算した値を入力してあります。(TVMで計算した数字をロータス123に入力する方法は別項をたてて説明しましょう)

マンションは購入した時点から価値が下落していきます。売却処分しようとすれば、通常は購入したときよりも安い価格でしか売却処分できません。この価値の目減りぶん(償却額)は、
「(618-2)新築マンション価格下落のシミュレーション」の項で、お話した式で下落していくと仮定しました。築15年のマンションでは、すでに相当程度価値は下落していますので、毎年の下落幅は小さいと考えられます。http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/618-2-785e.html

★印の年間キャッシュフローに、マンション価値下落の償却額と、ローン返済による元金減少を加えて増減することで、すべてを処分したと仮定した場合の資産の現在価値を計算できます。これを「累積額」として★印をつけておきました。

画面の最下行には、通勤・通学の時間を記入しておきました。通勤・通学に時間がかかるとしたら、金額的にどれくらいの損失に相当するかを、あとで検討してみようと思います。

0012この画面キャプチャは、前の画面から24年後までの収支です。
(前の画面で★印をつけてあった)年間キャッシュフローはずっと約9万円のままです。
(同様に★印をつけてあった)累積額は、24年後にはマイナス1558万円になっています。

0013以上のシミュレーションをグラフ化しました。
棒グラフは★印をつけてあった「累積額」を示しています。
折れ線グラフは★印をつけてあった年間キャッシュフローです。

棒グラフでは、当初のマイナス1億円から毎年変化して行って、44年後にはプラスの6500万円くらいになっています。
折れ線グラフのほうは、ローン返済が終了する26年目からは一挙に年間400万円くらいのプラスになります。

つぎに、(2)現在の賃貸のままだとどうなるのかを検討してみます。

0021画面キャプチャは、(2)賃貸を続けた場合のシミュレーション設定画面です。一ケ月の賃料が18万円なので年間では216万円の家賃を払います。

固定資産税やマンションの管理費用はゼロです。実際には生命保険に加入していませんが、ここでは生命保険の掛け金を年額10万円としました。特筆するべきなのは、事務所からの50%の家賃補助(月額9万円)です。

橘玲著の『黄金の羽根の拾い方』に書いてあるように、マイカンパニーを持っていると法人から役員に対して50%までの家賃補助を出すことができます。

年間の生活費を(1)と同じように250万円、所得を800万円と設定すると、年間のキャッシュフロー(★印)はプラス432万円です。住宅ローンの返済がなければこんなにもお金がかからないのですね。

累積(★印)では、マンションの価値下落(償却額)も算定しませんし、ローンの元金返済充当ぶんもありませんから、プラスのキャッシュフローを積み上げていくだけになります。

002224年後の状態を示すのがこの画面キャプチャです。1億800万円のプラスになっています。
(1)のマイナス1558万円との差は1億2000万円くらいになってしまいます。

これだけ大きな差になってしまう原因としては、1. 法人からの住宅費の補助が大きい要素です。2. ローンの利子を払う必要がないということも大きな要素です。3. 不動産価値の下落を考慮しなくてもいいということも大きな要素です。

0023これが賃貸に住み続けた場合のグラフです。住宅ローンの返済がないので、当初からマイナスがありません。家賃補助があるぶん住居費は少ないです。そのため、右肩上がりのグラフになります。

資産形成ということで考えると、家賃補助を受けられるかぎり、自分では住居を購入しないで賃貸住宅に住み続けるのが良いことがわかります。

さらに考えに入れておかなければならないことがもう一つあります。
日本の国の少子化に伴って、不動産価格の下落幅が今後もさらに大きくなるだろうと予想されていることです。
住宅ローンを完済したあとは不動産は完全に自分のものになりますが、その時の住居の価値は非常に低くなっている可能性が高いです。

「住宅購入が得か賃貸が得か」という問題は、年月が経ってから不動産価格が上昇しているか下降しているかに大きく依存します。不動産価格が上昇していれば、結果的に「賭けに勝った」ということになりますし、不動産価格が落ち込んでいれば「賭けに負けた」ということになります。

端的に言ってしまえば、住宅ローンを組んで居住用不動産を買うということは、大きなレバレッジをかけて将来の不動産価格の上昇に賭けるということです。

居住用の不動産を販売したり、住宅を作ったりしている会社は多いですから、世論としては住宅購入のほうに向かうように仕組まれています。しかし今後とうぶんのあいだは、不動産価格が下落すると予想されていますから、この賭けに勝つのは容易なことではないと思います。

他方、賃貸住宅に住んでいる人は余剰の金融資産を投資に回せますから、長い年月のうちには、金融資産が莫大なものになっている可能性が高いです。金融資産が積みあがっていれば、そのうちの一部のキャッシュで、安くなった不動産を購入できるでしょうから、現状では、居住用不動産を買わないほうが、豊かな老後を送れることになると予想されます。

この項の最後にお話ししておきたいことは、「現実にはそんなに具合よく行かないだろう」と思われるようなことを、条件を変えて試算することができるということです。シミュレーションというのはそういうことです。条件を変えて試算することで将来の予想をすることができます。そして、シミュレーションを繰り返しているうちに、次第にカンが鋭くなっていきます。

ですから、「そんなにうまくいくはずがないよ~」ということが、逆の意味で、シミュレーションを行う意義であるわけです。

2018年5月21日 (月)

(737)予防「摂取」ですか。普通は「予防接種」と表現しますが。

(737)予防「摂取」ですか。普通は「予防接種」と表現しますが。

Dia001  どんな本を読んだらよいかということでは、私の場合、「週刊ダイヤモンド」「週刊東洋経済」「日本経済新聞」の書評欄を参考にしています。
また、新聞に掲載される新刊広告も参考にしますし、「図書」「波」「ちくま」「本」などの出版社の広告媒体の月刊誌もチェックしています。

 今週号(2018年5月26日号)の「週刊ダイヤモンド」の書評を読んでいてびっくりしました。

『私のイシオシ収穫本』という書評コーナーに、東京大学教授・信州大学教授の玉井克哉という先生が、『10万個の子宮、あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか』(村中璃子著)の書評を書いています。

 私もこの本は速読をすませています。子宮頸がんワクチンとその副反応(とされた事象)について、正面からしっかり検証して書いてあるすぐれた本です。世間でのいろんな批判がある中できちんとしたことを主張しているのは、研究者・著者として立派だと思います。たいしたもんです。

 今回、問題にするのは、本の内容ではなく「週刊ダイヤモンド」に掲載されている「書評」のほうです。

Sesshu002  表題に書いたように、文章の中で「予防接種」のことを、「摂取」と書いていますす。

 そりゃあ、だれでも字の間違いはするものです。
まぁ、ちょっとしたケアレスミスは仕方がないと思います。
 しかし、この書評のメインの主題は「予防接種」「ワクチン接種」です。それを「摂取」と書いちゃダメでしょう。

 書評者はシロウトじゃなくて大学教授でしょ。ネットで検索したら『 57歳。日本の法学者。東京大学先端科学技術研究センター教授/信州大学経法学部総合法律学科教授。専門は知的財産法』だそうです(Wikipedia)。

 重箱のスミをつついて「おかしいぞ!」というのは言いすぎだと思いますが、地位も名誉もある人が、お金をもらって書いているんですから、こんな間違いは非難されるべきでしょう。

 こんな間違いを見逃したままで本や雑誌を作ってしまうなんて、週刊誌の編集デスクも東京大学のセンセイも、小学生なみのレベルですかね。

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