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2012年9月25日 (火)

(602)遺言書作成の手引きは、ほとんどが非現実的だ。

(602)遺言書作成の手引きは、ほとんどが非現実的だ。

前項と前々項で、相続税のことについてお話ししました。

しかし、相続税というのは、死亡した時点での資産状況で計算されますから、まえもって計算してみるのは、あくまでも概算でしかありません。

でも、概算でよいのです。その計算結果を見て、どのようにしたら相続税の節税ができるかをシミュレートできればよいのです。

現実的に計算してみることで、どのように資産配分を変えたら、どれくらいの節税になるのかが、おおよそわかってきます。

私の状況のように節税の余地がある人は、その準備をはじめればよいですし、準備できない立場・環境の人は、覚悟をすればよいと思います。

現在の私の状況で考えられる節税の形は、(1)金融資産の形から不動産の形に変える、(2)所有している不動産を別の不動産に買い換えする、(3)金融資産および不動産の一部を法人に移す、(4)生命保険を利用する、などです。

そういうことで、前々項ので作った集計表を使って、いろいろシミュレーションしてみて良かったと思います。

さて、相続人間で争いを予防するために、「遺言書」を書いておくのがよいとされています。

前項の3種類の週刊誌でもそのように書かれていますし、Sa410125 (A)「その死に方は、迷惑です」というような本にも、同じようなことが詳しく説明されています。

遺言書をどのように書くかということでは、前々項の雑誌類も参考になりますし、Sa410130 (B)「遺言状を書いてみる」というような本も参考には、なります。

しかし、本気になって「遺言状を書く」ということになったときに、この二冊の本も、前に挙げた雑誌類も、現実的にはあまり役立ちません。

そのことをお話ししようと思います。

(私の場合)そもそも「遺言書」を書く理由は以下のようなものです。

(1)相続人間で、争わずに資産を相続してもらいたい。これが第一の願いです。家族間で争いが発生するなら、安心して死んでいけません(笑)。

(2)あまりに当たり前ですが、自分がいつ死ぬのかを予想できません。平均余命からすれば約30年後の予定です(笑)。予想できない以上、「死ぬのは明日かも知れない」と考えておく必要があります。

(3)死ぬ間際に明確な意思を表明できれば(きちんとした「遺言」が残せれば)問題ないのですが、自分の死期を予想できるようになったころは、すでにアタマがボケているかも知れません。だったら、今から準備しておくのがよい。

(4)しかし、時間の経過とともに家族も資産も変動します。赤ちゃんが生まれて親族が増えるかもしれない。逆に誰かが死ぬかも知れない。資産も増えるかもしれないし、減っていくかも知れない。

じつは、私は、約10年前に「遺言書」を書いてあります。10年間で、不動産は8件あったものが、1件は売却して、新しく2件加わりました。金融資産は大幅に増えています。銀行・証券会社などの口座は、大半が入れ替わってしまいました。

そういうことを考えると、「遺言書」は、いろんなことが変動したときに書き換えるか、あるいは正月ごとになど、定期的に書き直す必要があると思います。

もし、遺言書の内容を頻繁に書き換える可能性が高いなら、

(a)費用と手間を考慮して、内容を変更(書き直し)しやすい方式を選択する必要があります。

「公正証書遺言」を行政書士に頼んで作成すると、私の場合、一回あたり15万円程度かかるようです。

2年に一回書き換えるとしたら、予想される30年後までに15回書き換えることになります。それにかかる費用は225万円になってしまいます。

上記(A)の本では、「公正証書遺言」を勧めています。また、インターネットで検索すると、ほとんどの行政書士は、「公正証書遺言」を書くことを前提にして料金設定しているようです。

たしかに、「公正証書遺言」は確実で安心だと思います。しかし、あまりにコストが高いです。上記(A)の本の著者も、多くの行政書士も、書き直しのことと、費用面での現実を直視していないように思います。そういうことからは、私から見るとまったく信頼できません。

(b)「自筆遺言証書」は、自分だけで書きますから費用はかかりません。無料ですから、何回でも書き直すことができます。しかし、逆に、信頼性に欠けるという欠点があります。

上記(B)の本では、「自筆遺言証書」を前提にして説明しています。弁護士さんが書いているのですが、読んでみるとオフザケの内容です。

ワープロでなら、ふざけた内容をだらだらと書くことができるかも知れませんが、自筆で、文字の間違いもなく、正確な内容を書くというのは、至難のワザです。

上記(B)の本のタイトルは、「なんちゃって遺言状を書いてみる」とするべきだと思います。内容はその程度のものでした。この本を参考にして遺言書を書くとしたら、落とし穴がたくさんありすぎます。

上記(A)の本には、「自筆遺言証書」の120923_0113 欠点がたくさん書いてあります。もっとも重要な欠点は、「法律的に有効ではない遺言書が多い」ということだそうです。私もそのとおりだと思います。

ここまで書いて、やっと、(私にとって)「どのような遺言書を作成しておくのがもっとも現実的か」という結論に進んで来れました。

要件は、1.頻繁に書き直すことを前提にすること、2.専門家に添削してもらって法律的に有効であることを確認してもらうこと、3.費用が比較的安いこと、です。

そいうつもりでインターネットで検索して、比較的安い費用で自筆遺言証書を添削してくれる行政書士を見つけることができました。

10年前に書いた「自筆遺言証書」を読み直してみて、そして、イチからあらたに書き直してみると、10年間で自分の環境も考え方も、大きく変わってきていることがわかります。

今後も、考え方や、資産、自分を取り巻く外部環境も、変わっていくと思います。

今回、「遺言書」を専門家に添削してもらって、ときどき書き直しながら、よりよい「遺言書」を残していこうと考えています。

(蛇足)じっさいに遺言書を残そうと考えたときに、ほとんどの本も、ほとんどの行政書士も、頼りにはなりません。(キッパリ)

(蛇足2)被相続人の意思を明らかにしておく方法として、(法律的な効力はありませんが)「エンディングノート」を書くことが流行しています。このことでは「(544)デジタル版「もしもノート」を作った」でお話ししたことがあります。http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/544-a3d9.html

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