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2018年8月19日 (日)

(755) 『「超」独学法』.やはり野口悠紀雄は面白い。

(755) 『「超」独学法』.やはり野口悠紀雄は面白い。

前々項で、平凡社新書『バッハ』(「音楽の父」の素顔と生涯)のことをお話したときに、ジュンク堂の新書の棚でたまたま『バッハ』(「音楽の父」の素顔と生涯)(平凡社新書)を見つけてしまったので、、」と書きました。
Dokugaku今回も、新書の棚で『「超」独学法』を見かけたので購入してしまいました。

私の住居は、大型書店(藤沢ジュンク堂と藤沢有隣堂)から徒歩1~2分の場所にあります。というよりも、大型書店の近くに住みたいがために現在のマンションを住居に選んでいます。週に数回は大型書店を訪問して、一回に10冊くらの本を立ち読みしてきます。本を買うのは、内容をざっと読んで読む価値のある本だけにしています。

というのは、自宅と事務所の書架スペースは合わせれば数千冊分あるのですが、どうしても本が多くなってしまいがちだからです。保存スペースの関係上、なるべく買わずに立ち読みだけで済ませる必要があります。読まなくなった本や雑誌は適宜処分しなければなりません。

「本を買わないで読むだけなら図書館を使えばいいじゃないか」という考えもあると思います。しかし、図書館の場合は、続きを読みたいからとか詳しく読みたいからといっても、そのまま本を持ち帰えることができません。また、本に書き込みをしたりページの端を折ったりすることができません。

私にとってそれ以上に問題なのは図書館の開館時間です。書店の場合は夜まで営業していますが、図書館は職員の勤務時間しか開館していないのが不便です。そういうことで、図書館ではなく、もっぱら大型書店を利用することになってしまいます。

さて、『「超」独学法』の内容のことですが、野口悠紀雄先生の本はやっぱり面白いです。ページの端を折ったり書き込みしたりしながら読みました。

Cover表紙の帯には、「『学び直し』がとんでもなく『面白く』なる!」「どんなジャンルも独学できる最先端かつ最強の勉強メソッドを全公開」とあります。これが出版社の考えるこの本のキャッチですね。

副題に「AI時代の新しい働き方へ」とあります。こちらが野口先生のキャッチです。

Hyousiura表紙カバーの内側・外側トビラには、「独学こそ最も効率的な勉強法である」「独学を継続するために必要なのは、次の4つ」「(1)はっきりした目的を持つ、(2)強いインセンティブを持つ、(3)勉強の楽しさを活用する、(4)時間を確保する」とあります。これが出版社が考えるこの本の要約でしょう。(本書131ページ)

この本を通読して、最終的に読書カードにひとこと書くとしたら、このように書くのが標準的でしょう。でも、担当編集者は著者のメッセージを適切に把握しているのでしょうか。

『本を読む本』が教えるように、以上のようなことを念頭に置きながらこの本を読んでいきます。※(『本を読む本』のことは、末尾に付け足しで書きました)

すると、著者が主張していることは、本のキャッチとは微妙に違うことがわかります。

著者ははしがきで、「主たる読者として想定しているのは、学校教育を終えて仕事に携わっている方々」と書いています。
そういう人たちに向かって、「独学は無限の可能性を持っている」「独学で勉強することが容易になった」と呼びかけています。(本書3ページ「はじめに」)

「新しい勉強の時代が到来」し「勉強の必要性が高ま」ったというのは、学校で学んだことや、社会に出てそれまで身につけた経験と知識だけではやっていけなくなったということでしょう。会社に就職してから定年退職まで、今までと同じ調子でやっていけるような時代ではなくなったということでしょう。

また、「独学で勉強することが容易になった」のは、スマホとかインタネットが使えるようになったからです。そういう便利なツールが出現しているんだよということだと思います。

一方で、なんでもかんでも独学が良いというわけでもないことも書いています。

「独学が容易な分野と困難な分野」がある。「法、経、商、文は、独学がやりやすい分野」であり、「医学は独学では習得できない。工学もかなり難しい」と書いています。また、「音楽、スポーツ、音楽、美術、踊り、演劇など」の「実技の類も難しい」と書いています。(本書119ページ)

そのほかに、「人々が「お手軽勉強法」を求めるのは、「苦しい勉強をできるだけ早く済ませて、結果だけ欲しい」と考えるからだろう」「実は、勉強の最も強いインセンティブは、好奇心である。面白いから、楽しいから勉強するのだ」「知識が増えれば、好奇心はさらに増す」とあります。(本書142ページ)

そうですね。本を読んだり、お勉強をしたりするのは、純粋な知的好奇心からも面白いですものね。

ちょっとした注意として、「『自己啓発書』と言われているもののほとんどは、役に立たない。とくに『手軽に勉強できる』ことを売り物にするものが、そうだ」「考えてみれば明らかなように、手っ取り早く学べることは、すぐだめになる。お手軽啓発書はなにの役にも立たない」(本書142ページ)
と書いています。ちょっと耳に痛い言葉です。

この本全体としては面白いことが書いてあるのですが、残念ながら私にはあんまり向いていません。
私自身が、「はしがき」にあるような「主たる読者」の対象から外れてしまっているからです。

142ページにあるように、「勉強は楽しい」「実は、勉強の最も強いインセンティブは、好奇心である。面白いから、楽しいから勉強するのだ。知識が増えれば、好奇心はさらに増す」というのは確かだと思います。

しかし私の場合、生きていくのに必要十分な資産を蓄積し終わって、勉強して能力を上げて収入を増やす必要がなくなりました。これからバリバリ仕事をしていくという状況ではありません。

むしろ、私にとっての大きな課題は、勉強し続けていなければ、単なるボケ老人になってしまうことです。

==========  『』について ==========

『本を読む本』は、以下の項でお話したことがあります。

(129)読書術について
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/128_18b7.html

(131)速読法批判
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/130_0d29.html

(132)各種の読書法の本
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/131_9c03.html

(254)発売中の週刊東洋経済「最強の読書術」は面白い(0)総論
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/2540_bb7e.html

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