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2019年5月12日 (日)

(786) 加給年金も含めて計算してみると、繰り下げ受給では損することになる。

(786) 加給年金も含めて計算してみると、繰り下げは受給で損することになる。

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本日(2019年5月11日)の日経新聞に「シニア、年金納付いつまで?」という記事が掲載されていました。
記事のメインは、「保険料は何歳まで払う?」「年金は何歳から受給?」ということでした。

厚生年金の会社員の場合は、通常、65歳から基礎年金と厚生年金を受給します。記事によれば、70歳まで働くとした場合、65歳から70歳までは年金を受け取りながら年金を払います。
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そして、70歳でリタイアするとしたら、その時から保険料の支払いがなくなります。受給のほうは、5年間に払った保険料分が上乗せ計算されて、増額された年金が死ぬまで支給されます。

以上のことは、それはそれでよいと思います。

今回お話ししたいことは、65歳から70歳まで年金を受け取らずに「繰り下げ」をした場合の損得です。損あるいは得するとしたら、その金額はいくらなのかということも考えてみたいと思います。

まずは、(1) 5年間の繰り下げをした場合の単純な損得を考えます。つぎに (2) 加給年金を含めての損得も計算してみます。

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Caseによって金額が違ってきますので、「(712)年金の繰り下げ受給はかなりヤバい。繰り下げしない方がよい」に掲載した「通知書」の金額で計算することにします(上の図)。

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この図が、(1) 5年間の繰り下げをした場合の単純な損得です。
 1.  65歳になったら、基礎年金も厚生年金も受給する場合(左側)と、
 2.  5年間は基礎年金だけ受給して、厚生年金は繰り下げして受給しない場合(右側)
 を比較します。
 この表では、累積受給額に注目します。

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上の図は、1. と 2. で累積受給額を比較してみたものです。
図から読み取れるのは、80歳(直線がクロスしている点)までの受給額では 1. のほうが多く、80歳以降では 2. のほうが多いということがわかります。
80歳以上生きるとしたら、繰り下げ受給のほうが得ということです。
「主な年齢の平均余命」を検索してみると、65歳男の平均余命は17歳程度ですから、平均では82歳まで生きることになります。
以上のデータから、65歳から厚生年金を受給するよりは、70歳まで繰り下げてから受給するほうが、(平均寿命まで生きるとしたら)トータルの年金受給額は多いということになります。

さて、問題は「加給年金」も加味した場合です。「加給年金」は「年金の家族手当」とも言われます。配偶者との年齢差によって受け取る金額が変わってきますので、ここでは配偶者が7歳年下仮定して計算します。

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この図は、計算の一覧表です。上方の図で示した(712)の「通知書」では、年額39万9800円となっていますので、この金額で計算しています。

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図は、「加給年金」の受給を含めて計算して、5年間の繰り下げをした場合としない場合の比較です。
図から読み取れるのは、両者で累積受給額がほぼ同額になるのは85歳ということです。つまり、85歳以上生きれば得するという計算結果になっています。

上に書いたように、配偶者ぶんの加給年金を受けられる人が平均余命の82歳まで生きるとしたら、繰り下げ受給するとで損してしまうということになります。

ファイナンシャルプランナーなどの多くの人が、「繰り下げ受給が得」というようなことを言っています、配偶者がいる人の場合は「繰り下げ受給が『損』」となるのが一般的です。

以下「蛇足」

余分な計算ことですが、配偶者との年齢差が年金の累積受取額にどのように影響するかもお話ししておきます。

年齢差がゼロの場合は、もともと「加給年金」を受け取れません。(配偶者と同時期に配偶者のほうも年金を受け取れからです)
もし配偶者が20歳年下だとすると、85歳の時点では、加給年金がなくて繰り下げもしない場合の累積受取額は2383万円です。
20歳の年齢差があって繰り下げ受給すると累積受取額は3201万円になります。
その差は818万円(約34%)も多くなります。 あ、ごっつぁんです~(_O_)(ぺこり)(笑)。

[2019年5月12日の追記]

日経マネーの2019年6月号を書店で立ち読みしました。
「特集2 年金の一番得するもらい方」が、とてもよくまとまっている記事だと思います。

内容は以下の通りです。
・年金の一番得するもらい方 現役時代から知っておきたい
・受給開始年齢引き上げはある? 年金の最新動向を押さえよう
・年代&働き方別にもらえる年金額を予測
 ライフスタイルで差がつく 「65歳時点の年金・月額」
・見込み年金額が分かれば的確に人生設計が描ける 「ねんきんネット」 を活用しよう
・年金の繰り上げ ・ 繰り下げのメリットとデメリットを知る
 受給開始は60~70歳の範囲で選択可能
・お得な受給開始タイミングを検証! 生涯受給額&手取り額も要チェック
・働き方を工夫すれば年金は増やせる! 「68歳まで働き受給繰り下げ」 が王道?
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