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2020年6月17日 (水)

(846)最終的にどの程度のインフレで納まるだろうか

(846)最終的にどの程度のインフレで納まるだろうか
 
2020年6月12日の日経新聞に、私としては非常に興味深い論文が掲載されていました。
齋藤誠という名古屋大学教授の執筆した「危機時の財政金融政策(中)」「『物価高騰で収束』シナリオも」という論文です。
Img_20200612_210858  
新聞にポイントがまとめられていますので以下に引用します。
=======引用=======
・旺盛な貨幣需要が膨大な国債の受け皿に
・ゼロ金利維持困難なら物価上昇は不可避
・物価2倍でもハイパーインフレとは違う
==================
 
「ポイント」を読んでもすぐには理解しにくいです。
 
そこで、本文から恣意的に引用します。
=======引用=======
・マイルドなインフレが生じるやいなや、ゼロ金利の維持は困難となる。
・短期金利がプラス0.5%を超えれば、これまで統合政府債務の受け皿になっていた旺盛な貨幣需要は急激に縮小する。
・貨幣需要が一瞬に減退しても、統合政府債務の残高は即座に縮小できない。そこで物価水準が上方にジャンプし、名目GDPが瞬時に拡大することで、膨大な統合政府償務が、縮小した貨幣需要の範囲に収まる。
・いったん物価水準がジャンプした後は、マイルドなインフレと数%の金利水準で推移するだろう。
・物価水準はどのくらい上昇するのか。
・紙幣・法定準備の名目GDP比は既に2割を超えるが、短期金利が0.5%を超えると、その比率は超低金利前の1割弱の水準に縮小を迫られる。それを物価上昇で調整する場合、物価水準は一挙に2倍強高騰する必要がある。
・だが注意すべきは、この状況は決してハイパーインフレではないことだ。
・これが税によらない国家債務返済の実像だろう。残念ながら、シナリオがどのようなタイミングで起ぎるのかを予測することは難しい。
・しかしこうした「まさか」の可能性も考慮することは非常に重要だ。ハイパーインフレでもない、財政破綻でもない、しかし相応に大変な物価調整という性格を正しく認識すれば、適切な政策対応も十分に可能だろう。
==================
齋藤先生、日経新聞さま、こまぎれに引用してすみません。(_O_)(ぺこり)
 
本屋さんで経済論壇の棚を見ると、いろんな著者の「日本は財政破綻するぞ」「ハイパーインフレになるぞ!」「円の大幅な通貨切り下げになるぞ」「預金封鎖されるぞ」というような本がたくさん並んでいます。
でも、どの本を手にとって内容を読んでみても、理論的な背景は書いてなくて、たんに「オバケがくるぞ!」「オバケは恐いぞ!」程度の内容がほとんどです。
 
私自身はマクロ経済学のまったくのシロウトなのですが、自分の生活の先行きが心配です。
それで私なりにどれくらいの円安、物価高騰になるのかを計算してみたことがあります。
「(766) 日本が財政破綻すると、どれくらいのインフレになるのだろうか?」
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/766-aaa7.html
 
ここでお話したのは、
「日本でこれから起こると予想されるインフレは、そういうインフレ・ハイパーインフレとは惹起するメカニズムも違うのではないかと思います」
「そのように考えてきて、この項の冒頭に書いた「1ドル400円くらいの円安にはなるだろう」というのは、せいぜい1ドル200円の円安程度にしかならないんじゃないかと考えを改めました」
「もしかしたら、1ドル150円程度の円安とそれに伴うインフレくらいで財政破綻が回避されて、積み重なっている巨額の赤字もその後徐々に解消されていくのではないかと考えるようになりました」
といようことでした。
 
もっと簡単にいうと、「ハイパーインフレにはならないだろう」「1ドル200円程度の円安で落ち着くだろう」ということです。そしてインフレのことも(1ドル200円に見合う程度の)2倍程度の物価上昇だろう、ということです。
 
今回、この齋藤先生の論文でも、2倍程度の物価上昇と数%程度の金利水準で推移するだろうと書いてあります。
 
私のシロウト推計方法と、専門家の齋藤先生の計算では、方法もレベルもまったく違いますが、「ハイパーインフレにならない」「2倍程度の物価上昇」という結論はだいたい同じです。
 
齋藤先生の論文を読んで、「やっぱりその程度の物価上昇で落ち着くだろうな」「それに対応できる程度の備えをしておけばいいな」とあらためて思いました。

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