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カテゴリー「6. Lotus123 と Solver」の72件の記事

2016年10月25日 (火)

(693)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)その5

(693)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)その5

「7. 可能な生活水準」式の説明です。
これは単純な式です。
現在の年齢から95歳まで生きると仮定して、年金などの定期収入がいくらで、資産がいくらあれば、毎月いくらのお金を使えるか?ということを計算します。

12205金融資産が3000万円で、現在の年齢が70歳で、年金などの定期収入(月額)が25万円だと、95歳まで35万円ずつ消費できるという計算になります。

3000万円あっても、70歳→95歳まで毎月10万円使うことで枯渇するかぁ、、、むむむ、、、

「8. 年収から可処分所得を概算する式(平成28年度版)」の説明です。
この式のことは、「(447)200LXのsolverでは逆算ができる」でお話したことがあります。
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/200l-1313.html

「(487)年収・社会保険料・所得税・住民税・手取額の計算」(10/09/24 記事)でもお話しました。
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/487-b381.html

私が自分のために使っている最新版が、今回の計算式です。
「平成28年度版」となっているのは、給与所得控除額が年度によって変わっていくためです。

102204税込み年収が750万円だと仮定した場合、可処分所得(手取り)は591万円になります。

税金などの引かれる金額は、それぞれ社会保険料が70万円、住民税が43万円、所得税が44.5万円です。
ここでは、配偶者控除とか医療費控除とかふるさと納税の控除などの個別の控除は計算していません。
また、計算結果は概算です。

ネットで検索すれば、もっと詳しい計算ができると思いますが、いつも持ち歩いている200LXで即座に計算できますので、自分自身の「めやす」として便利に使っています。

(692)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)その4

(692)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)その4

前項(691)の末尾で、「平均余命のBlueSky式の計算式のことですが、ここでは男と女を別々の計算式にしてあります。なんとか、一つのsolver式にまとめようとしたのですが」と書きました。

一つの式にできましたので、まずそのことをお話します。「DIAMOND2.EQN」をダウンロード
5. 年齢と余命(男)
6. 年齢と余命(女)
は、まとめて「年齢と余命」としてあります。

102208DIAMOND2.EQN に登録してあるsolver式は以下の8つです。
 

1. 資産形成の秘密数式
2. 複利の式
3. 投資していい額
4. 360の法則
5. 年齢と余命
6. 年金繰り下げ式
7. 可能な生活水準
8. 年収から可処分所得を概算する式(平成28年度版)

102209_2これが、「5.年齢と余命」の画面です。厚生省の平均余命表での5歳刻みとは違って、(当然ですが)(100歳まで)何歳でも計算できます(笑)。

とりあえず、53歳と入力して、[F3](男余命)を押すことで28.35歳、[F4](女余命)を押すことで36.18歳の数字を得ます。
年齢を入力してから、女余命を先に計算してもOKです。

※ よぶんな話ですが、solverの式について、興味のある方にちょっとお話します。

solverの計算式は、通常はひとつの式しか記述できません。しかし、200LXのsolver式では複数の式を記述することができます。
2つの式をひとつにまとめるには、IF関数とS関数を同時に使います。

今回の年齢の計算式は、y=a×(100-x)^b というかたちの式でした。
累乗式でしたので、solverに累乗根の式があれば式を変形できたはずです。
でも、平方根の式はありますが、累乗根の式はありません。

excelでは累乗根の式があるようですので、200LXのsolverでも式があればよいなぁ、、と思っていました。
でも、逆数の累乗をしてやればいいだけですよね~(苦笑)。

102207_2逆数の累乗をしてやることで、年齢=100-(余命/a)^(1/b)の式を作っています。

実際の式は、左図のようなIF関数とS関数を組み合わせた式です。

P1060895つぎに、「年金繰り下げの式」についてお話します。

週刊ダイヤモンドの記事では、「年金は繰り下げ需給すべし」ということになっています。
左の図で、下に書いてある記事です。

一ケ月遅らせるごとに支給率が0.7%上がり、最大で42%増額される、とあります。
(最大で60ヶ月つまり5年繰り下げることができる)

12206図は36ヶ月(3年)繰り下げたときに25.2%増額されることを示しています。
しかし、繰り下げるのがお得か、繰り下げないほうがお得かは微妙なところですね。

私は自分の事務所から給与が出ていますので、収入調整のために繰り下げていますが、本音では早く受給されるほうが「お得」だと思っています。

「(654)Lotus1-2-3で、年金を運用した場合の将来価値を計算する」で、「2つのグラフでわかるように、平均して4%以上で運用できるなら、繰り下げ受給しないほうがお得」「もし2%のインフレの追い風があれば、それに加えての運用利率は2%でよいですから、今回の結果からも、繰り下げないほうがお得」とお話しています。
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/654lotus1-2-3-2.html

「(653)Lotus1-2-3で、インフレ下での年金の現在価値を計算する」では、一般的には、「繰り下げ需給のほうが受給額が多い」と計算しています。
http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/623.html

以上で、週刊ダイヤモンドの記事に準拠したsolver式の解説は終わりです。

次項で、オマケの2つの式について説明します。

(691)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)その3

(691)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)その3

前項(690)の続きです。

DIAMOND.EQN に登録してあるsolver式は以下の9つですが、その5番目と6番目の式についてお話します。

1. 資産形成の秘密数式
2. 複利の式
3. 投資していい額
4. 360の法則
5. 年齢と余命(男)
6. 年齢と余命(女)
7. 年金繰り下げ式
8. 可能な生活水準
9. 年収から可処分所得を概算する式(平成28年度版)

P1060895_2「想定よりも長生きすると考えるべし」というタイトルで書かれています。

日本人の「平均寿命」は男性80.79歳、女性87.05歳で、年々伸びる傾向にある、と書いてあります。しかし「平均余命」は「あと何年生きるか?」という指標だ、と書いてあります。

例えば、60歳時点の男性の平均余命は23.55歳、つまり83.55歳まで長生きする。平均寿命よりも3年近くも長生きすることなる、とあります。

週刊ダイヤモンドでは、「何歳の人があと何年生きるか?」という計算式は挙げていません。

そこで、BlueSky方式(笑)で、概算の計算式を作りました。

厚生労働省のサイトで「主な年齢の平均余命」の数字を読みます。男と女に分けて、何歳の人が平均であと何年生きるかという表から数字を拾ってきます。http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life15/dl/life15-02.pdf

102609その数字をBlueSky流に(ゴニョごニョ)変形して、グラフ化してそれらの点をうまく結ぶような式を見つけ出しました。グラフを見ていただけば、かなり正確に計算できる式と納得していただけると思います。

具体的なBlueSky式は、現在の年齢をx歳、平均余命をyとしたときに、
男の場合は、y=0.18×(100-x)^1.33
女の場合は、y=0.33×(100-x)^1.22
という式になります。

この計算式を 5.と 6. に入れてあります。
(なるべく正確に計算できるように、40歳以上を対象にしています)

週刊ダイヤモンドでは、「60歳時点の男性の平均余命は23.55歳」と書いてあります。

102608BlueSky式では22.98歳と少し短命に計算されます。

では、女の場合は?

 

102607BlueSky式では29.72歳と計算されます。
厚生労働省の式では、28.68歳となっていて、BlueSky式のほうが長寿に計算されます。

ちなみに70歳時点の平均余命は、BlueSky式で男が15.81歳、女が20.92歳と計算されます。
厚生労働省の表では、それぞれ15.64歳と19.92歳となっています。

さらに50歳歳時点の平均余命は、BlueSky式で男が30.72歳、女が39.02歳と計算され、厚生労働省の表では、それぞれ32.39歳と38.13歳となっています。

上の数字で、BlueSky式と厚生労働省の数字との誤差をみてみると最大で5%程度です。
寿命というのは個人差が大きいですから、誤差が5%程度というのは、それこそ「誤差の範囲内」と考えて良いと思います。

この計算式で、ご自身とご家族の平均余命を計算してみてください。

「あと〇〇年の寿命かぁ、、、」と意外な発見があるかも知れません(笑)。

(付記) 平均余命のBlueSky式の計算式のことですが、ここでは男と女を別々の計算式にしてあります。
なんとか、一つのsolver式にまとめようとしたのですが、けっきょくできませんでした。
もうちょっと考えて、なんとか一つの式にまとめたいと思っています。

追記) できました。明日アップロードします。

2016年10月24日 (月)

(690)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)その2

(690)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)その2

前項(689)の続きです。

DIAMOND.EQN に登録してあるsolver式は以下の9つですが、その2番目に式についてお話します。

1. 資産形成の秘密数式
2. 複利の式
3. 投資していい額
4. 360の法則
5. 年齢と余命(男)
6. 年齢と余命(女)
7. 年金繰り下げ式
8. 可能な生活水準
9. 年収から可処分所得を概算する式(平成28年度版)

P1060887_2この写真の下のほうの図で複利の説明をしています。

100万円を年7.2%の金利で運用したときに、単利と複利ではこんなに違う!と書いています。
10年目では、単利は172万円に対して複利なら200万円になっている。
20年目では、単利は244万円だが、複利なら402万円になっていて、約160万円もの開きがある!と書いてあります。

さて、200LXのsolver式「複利の式」の説明をします。(solver式は、単利の式を作っても実用的じゃないですから、複利計算の式だけ作ってあります)

102509100万円を利率7.2%で複利運用した場合の10年後の元利合計が200.42万円になる、ということを示しています。

現在の銀行預金の利率はきわめて低いですから、複利運用をしても単利運用をしても、いずれにしてもほとんど増えないですね。

じゃあ、「お金に働いてもらう」ってリスク資産に投資したとしても、儲かるか損するかわかりませんから、利回り何%の運用とかいってもほとんど意味ないと思います。

「投資の基本、複利で運用すべし」って書いてありますが、そもそも単利で運用するってことができるんでしょうか。銀行の預金だってなんだってみんな複利じゃないかしら。

ただ、solver式で面白いのは「逆算」ができることです。

10250850年で100万円が500万円になるには、何%の利率が必要か? →3.27%です。 「へ~」っていう計算ができます。

「複利だと単利よりも増えますよ」って言われたって、どうせ増えないんだから、「ふ~ん」というしかないです。

P1060890_23番目の式「投資していい額」の計算式に話を進めます。
「最悪損失額を知り投資すべし」というタイトルです。

「ある金融商品があり、平均リターンが5%、標準偏差(リスク)が20%だとする。あなたが500万円を失っても問題ないと思っているなら、いくらまで投資してよいか?」という計算です。

 

102507
この数字を記入して「→投資」(F5)を押すと1428.57万円と計算されます。

投資の相談をしているときに、流れでそういう話になることがあるかも知れません。確かに、金融商品の値動きから、平均リターンとか標準偏差を計算することは可能です。しかし、ブラックスワンもあるでしょうし、リーマンショックのようなことも起こる可能性があるし、こういう計算で投資額を決めること自体に意味があるのでしょうか?

次の式に話を進めます。

併せて活用したい「360の法則」の式を4番目の式として登録してあります。

このページに、「併せて活用したい『360の法則』」という式があります。
「老後一ケ月に使える額の増減=資産の増減額÷360」という計算式です。

老後30年間(現在から寿命まで30年と仮定した場合)、いくらの増減が今後30年間の一ケ月あたりの増減に相当するか?ということを計算する式です。

102506もし預金が1000万円溶けて(失って)しまった場合、毎月2.78万円ずつつ使えるお金が減ったことに相当するということです。

この式もなんだかなぁ、、、使う意味があるのかなぁ、、、

そういうことで、2.~4.の式はあまり面白くもない。

(689)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)

(689)200LXのsolver上の人生設計の絶対公式(山崎元)

P1060872最新号の週刊ダイヤモンドで「知りたくなかった禁断の数字.退職金・年金」という特集を組んでいます。これはなかなか面白い特集です(^_^)。本屋さんにはまだあると思いますので、ちょっと読んでみてください。

P1060878この特集の中で、山崎元氏が「人生設計の五つの絶対公式」を説明しています。最初の公式は「資産形成の秘密数式」という名前の式です。

※この特集のことは、ダイヤモンドオンラインのサイトの「お金の不安を解消する「人生設計の基本公式」はこう使う!」で解説しています。http://diamond.jp/articles/-/105041/

※この記事の中で、「今いくら貯蓄すべきか一発で分かる『人生設計の基本公式』」の記事のことも解説しています。ここに同じ公式が掲載されています。http://diamond.jp/articles/-/98998?page=2

Sinbun_2※きょうの新聞に『「お金」の考え方.このままでいいのか心配です』という本の広告がでていました。本屋さんで読んできましたが、この本の中でも同じ公式が記載されています。(かなり面白い内容の本です)(今週号の週刊ダイヤモンドと内容が重複しています)

この項では、週刊ダイヤモンドの特集のうち、メインとなる第一の公式『人生設計の基本公式』についてお話して、次の項でそれ以降の公式についてお話ししましょう。

週刊ダイヤモンドの特集の「五つの絶対公式」を、HP200LXのsolverに登録してありますので、200LXに読み込んで使ってみてください。
(ダウンロードしたファイルをC:/_datに置いておいて、solverを立ち上げてから→menu→openでこのファイルを読み込みます)(あるいは、今までお使いのeqnファイルにmergeしてください)「DIAMOND.EQN」をダウンロード

HPの電卓に搭載されているsolver機能というのは、いくつかの未知数を入力することで、求める数字を計算するという機能です。
エクセルやLOTUS123の通常の関数計算と違って、一度計算を行ってから、数字を変更して再度計算するのが容易にできるようになっています。
今回の「絶対公式」のように、あれこれ数字をいじってシミュレーションしてみるのにもってこいの機能なんです。

102409(102409)今回のファイルには、以下の9つのsolver式を登録してあります。

1. 資産形成の秘密数式
2. 複利の式
3. 投資していい額
4. 360の法則
5. 年齢と余命(男)
6. 年齢と余命(女)
7. 年金繰り下げ式
8. 可能な生活水準
9. 年収から可処分所得を概算する式(平成28年度版)

102408(102408)まず、第一の式「資産形成の秘密数式」についてお話します。
登録してある式はこの図のようになっていますが、今回は式の書き方や構成には触れません。

さっそく使い方のお話をします。

P1060882左写真にある週刊ダイヤモンドに掲載されている数字を入力してみます。
式の登録の関係で、写真と200LXの入力画面の順序が入れ替わっています。
注意しながら数字を入力してみてください。

 

 

 

 

102305(102305)数字を入力し終わってから、[F8]を押して、「→必要貯蓄率」を計算したところです。
0.28(28%)と計算されています。

(102307102307)数字を変えて計算したところです。
「現在資産額」を1200万円から変えて、300万円で計算しなおしました。
計算しなおすやり方は、数字キーで[3][0][0]と押してから、[F5]を押して入力します。
入力し終わってから、[F8](→必要貯蓄率)を押すことで、0.24(24%)と再計算されます。

102306(102306)今度は「現在資産額」は1200万円のままで、(現役)勤務年数と老後年数をそれぞれ25(年)に変更して、「必要貯蓄率」を算出させました。
0.19(19%)と再計算されています。

102304(12304)「現在資産額」を400万円として、(現役)勤務年数と老後年数をそれぞれ25(年)に変更して、「必要貯蓄率」を算出させたところです。
0.22(22%)と計算されています。

このように、いろいろな数字を入力して再計算させてみてください。
「solverはなるほど便利だ」ということを実感できると思います。

以下の楽天証券の「山崎元」のサイトでも、この公式について説明しています。

第280回 お金の生活設計と資産運用
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/market/opinion/fund/yamazaki/0280.html

第277回 老後のお金と必要貯蓄率の計算式
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/market/opinion/fund/yamazaki/0277.html

こちらもご覧になって、ご自身の数字を入力して、資産形式のシミュレーションをしてみてください。

なかなか面白いです。

(688)ワンルームマンション投資はくれぐれも気を付けてください。

(688)ワンルームマンション投資はくれぐれも気を付けてください。

新聞に掲載されている不動産投資セミナーの広告にだまされないようにと、何回かお話しています。

どんな領域でも簡単に儲けることはできません。税金に関しても不動産に関してもほとんど知識のないシロウトの人が、簡単に儲けられるはずがありません。
あとになって「だまされた」と泣きをみないように、くれぐれも注意してください。

P1060864最新刊の週刊東洋経済でも「不動産投資 勝つ人負ける人」というタイトルで、不動産投資を特集として取り上げています。私としては「よくないなぁ、、」と否定的にとらえています。

ここで、もう一度不動産投資のことをお話しておきます。

不動産(マンション)投資では、投資した(マンションを購入した)時点で、将来の収益がほぼ決まります。もし、不採算のマンションを買ってしまったら、個人的にどのように努力しても採算がとれるようにはなりません。通常は、なるべく早くに損切りする以外に不採算地獄から脱する方法はありません。

「将来の年金代わりになる」というのは90パーセントウソです。年金を受け取るころになって、安い賃料でしか貸せないボロマンションが手元に残っているだけです。

このことをさらに詳しくお話します。

マンションを購入した時点で、投下金額、購入時の経費(購入手数料、不動産取得税など)が確定します。また、ローンを組んで購入すれば返済計画もカチッと決まります。

マンションの賃貸料(家賃)は、市場の相場によって受動的に決まります。家賃保証というのは、借り主からの月額家賃の何%かを貯めておくようなものです。空室になってもず~っと家賃ぶんのお金を補てんしてくれるわけではないです。賃料相場が下落すると、家賃保証の金額も下落します。

見えない経費である「減価償却費」も、納税者の税率によって違いはありますが固定しています。

以上のように、マンションを購入した時点で(あるいは購入する前から)、将来の収益がどのようになるかが、ほぼ自動的に決まっています。

出口戦略(その不動産を売却すること)についても、いくらくらいで売却できるかということも予想できます。
収益不動産は「収益還元価格」で売買されるのが一般的です。そのため、賃貸料が確定していれば、当該不動産を売却できる価格がほぼ決まります。売却にともなう経費(仲介料)も計算できます。

そのようなことで、入り口(不動産購入)から出口(不動産売却)までの、収支をシミュレーションするのは、わりと簡単なことです。(681)(684)のシミュレーション計算シートを使ってください。

(マンション)不動産投資で重要なことは、最初からマイナスになるしかない不動産をつかまないことです。声を大にして言いますが、ワンルームマンション投資セミナーなどはほとんどがワナです。

計算すればマイナスになることがわかっている不動産を、言葉巧みにプラスになるかのように装って、金融リテラシーの低い人を捕まえるための固定ワナです。

私のブログを読んでくださっている方で、もし、ご自分でシミュレーション計算ができないようでしたら、ここにコメントをつけて相談してください。極力誠実にお答えするつもりでいます。

ここで話を変えて、「(682)マンション投資で利益がでる(稀な)例」http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/682-d2c1.htmlについて、補足のお話をしておきます。

今回、私が売却したようなファミリータイプのマンションは、ワンルームマンションとはちょっと違う要因があるので、そのことをお話します。

上に「収益不動産は『収益還元価格』で売買されるのが一般的」と書きましたが、ファミリータイプのマンションは、ワンルームマンションと違って、収益不動産という側面のほかに、実需の不動産という面があります。

つまり、大家さん業(収益用)として購入する人のほかに、自分で住むつもりで購入する人がいます。後者は収益性を考えずに自分が居住するのに適しているかという観点から購入します。

つまり、ひとつのファミリーマンションに対して、二つの(金銭的)価値観で評価されるということになります。いまのようにローン金利が低いと、「これくらいのローン支払いなら自分でもマンションを買える」と考える人が増えてきます。

経済的な原則に従って、買う人が増えるとマンション価格が上がります。逆に買う人が減ると価格が下がります。

ファミリータイプのマンションは、投資のつもりで買う人よりも、自分で住むために買う人のほうがずっと多いですから、マンションの価格は実需によって上下します。

そういうことで、ファミリータイプのマンションは、価格が下がって収益性が高いときに購入して、価格が上がって収益性が下がったときに売ることで、今回私が売却したようにキャピタルゲインを得ることができます。

もちろん、賃貸に出している間は家賃が入ってきますからインカムゲインもあります。

Img_44232きょうの新聞にでていたように、いまは、不動産バブルの状態だと思います。

しばらく(数年くらいか?)したら、いまの不動産バブルの過熱感が下がってマンション価格が下落すると思います。

そしたらまた小遣い稼ぎのために、ファミリータイプのマンションを買おうか思っています。

2016年10月 5日 (水)

(687)マンション投資のシミュレーションは楽しい case 2。将来が見通せる。

(687)マンション投資のシミュレーションは楽しい case 2。将来が見通せる。

前項では、きょうの日経新聞朝刊の広告を題材に選びました。
この項では、(684)と(685)でお話した売買契約の済んだマンション投資のことを再度とりあげます。
シミュレーションしているうちに気が付いたことがあるからです。

75020(750-20) 私が売却したマンションを、1200万円で購入した側から再度検討してみます。
買値は1200万円です。Yahoo!不動産で見てみると、賃貸の家賃は8万円くらいで貸せそうですので、8万円としておきます。
修繕積立金と管理費の合計は1.5万円で、固定資産税は7万円としておきます。今回、10年後の想定売却価格は750万円としておきます。
初期経費は買値の10%として120万円としておきます。
購入者の属性として限界税率を33%と置いておきます。マンションの土地・建物比率は70%としておきます。

75019(750-19) 年度ごとの収入とキャッシュフローです。収入は71万円でキャッシュフローは47.57万円です。

75018(750-18) マイナス経費は(減価償却など)は、初年度が55.2万円で翌年から15.6万円になります。税金の戻りを含めた修正キャッシュフローですが、初年度分は102万円のプラスです。翌年からは63.17万円のプラスが続きます。

このプラスぶんを積み立てたと考えるのが「累積」です。5年目で355.4万円、10年目では671万円ですから、投資としては成功です。前項の(686)が最初から最後までマイナスであることと比べると、大成功です。ず~っとプラスが続きます。

つぎに、売却処分のことを考えてみます。(684)と(685)で「現在は不動産バブルの状態じゃないか?」とお話しました。10年前に850万円の評価額だったマンションが1200万円の評価額になって、さらに値上がりしていくことは考えにくいです。

評価額が下がっていくと考えるのが普通でしょう。
「では、いまから10年後にいくらくらいの評価額になるだろうか?」というのが問題です。

75017(750-19) 私が購入したときの元の自然下落のペースに戻ってしまうという状態を想定して、いまから10年後は750万円の評価額に下落していると考えてみます。

すると、売却処分したときの損失は(諸経費まで含めると)マイナス600万円という計算になります。

10年間で積みあがってきていたプラス分が帳消しになって、最終的に71.3万円のプラスです。もちろんマイナスじゃないから良いです。750万円で処分できれば、最終的に「プラス」です!

75016(750-18) この場合のグラフを見てみます。
右上がりのグラフ線は累積のプラスを示しています。右下がりのグラフは売却処分したときの損失(マイナス)を示しています。真ん中でほぼ水平に移行するグラフ線は、最終的なプラスマイナスです。
つまり、いつ処分したとしても、プラスとマイナスが打ち消しあって、ほぼゼロになるということを示しています。

==== ここから考察 ====

以上のことを再考すると、いっけん利益を生み出しているように見えるマンション投資も、出口(売却処分時)にまで至らないと、成功したか失敗したかがわからないということです。

マンション投資に限らず、不動産投資全体について言えることだと思いますが、売却処分のときに高く売れれば成功で、高く売れなければ結果的に失敗ということになります。これは、かなりリスキーな投資ですね。

この case2 でいうと、売却処分するまでの10年間は、ず~っと「成功したぜ!」と思っていられます。しかし、売却処分時になって、「えっ?」「結果的に利益がでなかったわけ?」ということになります。

これがシミュレーションするという意味なんですね。
だから、計算してみるのが面白いんです。

==== さらに考察が続きます ====

本屋さんに行って不動産投資の棚を見ると、「〇〇年の不動産投資で○○億円の資産を築いた!」「年間の不動産収入が〇千万円!」というようなタイトルの本がたくさんあります。

しかし、「○○億円の資産がある」といっても、その半分とか3/4とかは融資を受けているようです。つまり水増しされているということです。

「年間の不動産収入が〇千万円」といっても、実際には不動産を処分売却したら、上で検討したように、結局は元の木阿弥(資産ゼロ)になってしまう状態なのかもしれません。

そういうことまで考えると、ほんとうのところ、「不動産投資で大儲け」と書いている著者のうち、どれくらいの割合の人がほんとうに儲かっているのだろうか?と考えるようになりました。

不動産投資で、「ボロ儲け」とか「濡れ手に粟」っていうのは、ほんとうにあるのでしょうか?

シロウトとか普通のサラリーマンが、「不動産投資でひと財産」とか考えるのはキケンでしょう。
投資で、「新築ワンルームマンションを買おう」と思うのは、地獄の一丁目です。

私は決してしませんが、マンション一棟買いとかアパート一棟買いとかは、失敗したときのダメージが非常に大きいと思います。

とくに自分自身に言うべきことなのですが、シロウトが思い上がってははいけないです。

(686)マンション投資のシミュレーションは楽しい case 1。将来が見通せる。

(686)マンション投資のシミュレーションは楽しい case 1。将来が見通せる。

私がHP200LX上のLotus123でマンション投資のシミュレーションをしているのは、一種の遊びなんです。

10年前にも、いろいろな数字でシミュレーションをしていて、Yahoo!不動産に掲載されているマンションを見ているうちに、実際に買いたくなって(笑)買ってしまったのが、今回売却することになったマンションなんです。

今回の売買契約が終わってから、さらに、シミュレーションシートを精緻にして、またいろいろなケースで計算して遊んでいます。

投資用マンションを購入して、1年目、2年目、3年目、、、とお金の動きが見えるので、「なるほどなぁ、、、」と納得することが多いです。

そんなケーススタディのことをお話ししましょう。

[case1] きょうの日経新聞の朝刊に「スカイコート」の広告が載っていました。
ワンルームマンションを購入する資産運用の広告です。
この広告の2390万円のワンルームマンションを検討してみます。

Img_4339掲載されている2390万円のマンションの価格とか、年間の家賃収入85.44万円の数字とか、そのほかの小さな文字で書かれている数字を、(685)にアップロードしてあるLotus123のシートprim1200.wk1に記入してシミュレーションしてみます。

239020(2390-20) まず、図の中で黒く反転してある数字をお話ししましょう。本体価格は2390万円で、一ケ月の賃料は7.29万円、一ケ月の管理費は0.17万円です。固定資産税はとりあえず7万円としておきました。

※10年後の想定売却価格は1500万円としてありますが、このことはあとでお話しします。

239019(2390-19) 新聞広告では2150万円のローンを組んで購入するようになっています。利率は年に1.95%で期間は35年です。すると一ケ月の返済額は7.067万円で1年の返済額は84.80万円と計算されます。
購入者の属性として、限界税率は33%で、マンションの土地建物の比率を70%としておきました。
この計算シートでは、初期経費を購入価格の10%と設定してありますので239万円です。(新聞広告では、240万円の頭金を入れることになっています)(ほぼぴったりの数字ですね)

239017(2390-17) 年間でどのようにお金が動くかということですが、年間の収入は78.4万円ですが、ローンを返済しますのでキャッシュフローは32.2万円の赤字です。

239016(2390-16) 減価償却がありますから、確定申告することで税金が戻ります。初年度は89.4万円も戻ります。翌年度からは10.6万円税金が少なくなります。
これを計算に入れると、初年度は70.82万円と大きな黒字です。「やったね、資産運用!」「うまくいくぜ、資産運用!」というところですね。
ところが、2年目からは赤字になって、赤字幅はわずかずつ大きくなっていきます。「あれ、今年はマイナスかよ」「ま、来年に期待だな」と考えますか。
黒字・赤字を累積の数字として計算していくと、7年目まではプラスですが、8年目からはマイナスになります。

239015(2390-15) 10年目の収支を見てみます。10年目までのお金の動きとしては、購入時に239万円を出しています。初年度こそ確定申告することで89.4万円が戻りましたが、2年目からはそこから持ち出しになって、10年目では持ち出し額が14.3万円になっています。

通常でしたら、そこらへんで夢から醒めると思います。確定申告をしても毎年赤字で、初年度に戻ったお金も結局はゼロになり、むしろマイナスになってしまっているからです。

資産運用のつもりだったのに、結局はマイナスになってしまいました。このままではジリ貧で、回復の見込みがありません。「じゃあ、このマンションを売って清算してしまおう」ということになると思います。

※ するといくらで売れるか?ということが問題になります。

このマンションを買う人は、いくらまでお金を出して買ってくれるかということを考えます。
ワンルームマンションを実需で買う(自分が住む)人はほとんどいませんから、二次取得者は投資として購入するのが普通です。

投資だとしたら、最低でも利回りは3%~4%くらいはほしいです。
ま、5%の利回りを求めるとします。
家賃を高めに考えて計算しやすいように7万円と置いてみます。利回り5%でしたら、7万円×12カ月÷0.05%→1680万円という計算結果になります。

10年後のマンションは古くなっていますから、賃貸に出すにはクリーニングが必要ですし、リフォームも必要かもしれません。それに管理費とか修繕積立金も発生してきます。管理費と修繕積立金の合計を1万円とすれば、収入は一ケ月7万円-1万円→6万円ですから6万円×12カ月÷0.05→1440万円という計算結果になります。そういうことで10年後の売却価格を1500万円と置いてあります。

でも、私だったら5%の利回りでは買いません。もし、10%の利回りを求めたら720万円という買値になります。リフォームやクリーニングのことも考えて700万円くらいで買いたいですね。

そういう買い主側の思惑を考えれば、10年後に1500万円と設定するのは、甘すぎる価格設定と言えます。

239015_2(2390-15) もう一度、上と同じ図を見てみます。
10年後に1500万円で売却するとしたら、売却益はマイナス1189万円です。売却にも手数料が0.4%くらいかかりますので、最終的に1203万円損してこのマンションを整理するということになります。(頭金の239万円はこの金額に含めています)

もし、2年目に夢から醒めて、このマンションを整理したとすると、トータルの損失は500万円程度に収まります。

239014(2390-14) 以上のことをグラフ化して見てみます。
いちばん上のグラフ線は、マンションを整理しない状態での累積のプラスマイナスです。
グラフは15年までしか描出していませんが、毎年、10.6万円の持ち出しなので、ゆ~っくりマイナスになっていきます。

2番目と3番目のグラフ線はほとんど同じですね。売却したときの損失です。10年目でマイナス1200万円、15年目でマイナス1500万円です。

ちなみに、700万円で売却するとしたら、(いつ売却するにしても)損失額は2000万円程度という計算になります。

このようにシミュレーションしてみることで、お金の動きがよく見えるようになります。

シミュレーションでマイナスになりますから、「じゃ、実際に試してみよう」という気にはなりません(苦笑)。

2016年10月 4日 (火)

(685)マンション投資のこと。高値で買ったら利益が出ない。

(685)マンション投資のこと。高値で買ったら利益が出ない。

前項では、10年前に850万円で購入し、10年間賃貸に出したあとで、1200万円で売却したことをお話しました。http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/684-4e75.html

私のマンションを購入してくださる方は、居住目的ではなく投資目的で購入すると聞いています。そこで、1200万円で購入した場合のシミュレーションをしてみます。

850万円で購入した場合と1200万円で購入した場合の違いを比べてみましょう。

前項で、現在は不動産バブルの状態と考えていることをお話しました。不動産の価格が上昇していますが、一方で賃貸料は劇的に下がっています。

私自身は、居住用の不動産を買わずに賃貸マンションに住んでいます。私の状況では賃貸マンションのほうが居住コストが安いためです。

私は、約15年前に約90m2程度の広さのマンションを月額22万円で借りて、今年の8月まで住んでいました。マンションの内部が汚れて傷んできていたので、数年前から転居するマンションを探していました。今年になってやっと次のマンションが見つかったので先月に引っ越しました。

住み変えしたマンションは、以前よりも広いマンションにもかかわらず、支払い家賃は18万円です。今回のマンションは見晴らしがよくて、内装も少し豪華なペントハウスです。私が退去したほうのマンションは、16万円以下の家賃で入居者を募集することになると思います。そういうことを考えると、家賃は(15年間で)約30%下落していることになります。

今回、私が売却したマンションも、入居者を募集する場合の家賃は、8万5千円から20~30%下げて募集しなければ、入居者が見つからないと思います。7~7.5万円の家賃になるかと思います。

そういことも考慮して、前項でアップロードした計算シートの上でシミュレーションしてみます。

119907(1999-07)購入価格を1200万円とし、購入時の諸経費を10%としておきます。とりあえず出口戦略としての売却価格はず~っと1200万円のままと仮定しておきます。売却時の諸経費は同じように4%としておきます。
また、限界税率は33%で、建物比率を70%としておきます。
賃貸の家賃は、かなり甘くして8万円で貸せることにします。

税引き後の手取りの金額は、1年で102万円、2年で165万円、3年で228万円、4年で290万円、5年353万円、(黒く反転表示してある)6年で416万円です。

初期投資が1320万円で、5年間で353万円の純益が得られますので、5.3%の利回りということです。まぁ悪くない投資と思えます。

6年経過してから、買値と同じ1200万円で売却できたとしましょう。その場合のキャピタルロスは168万円です。インカムゲインは416万円ありますが、キャピタルロスを合計すると黒字幅が減少して、利益は248万円となります。

表面利率は、8万円*12カ月/1320万円=7.27%ですから悪くないと思えますが、250万円程度の利益では実質的な利回りは3.1%という数字になります。金融商品に投資した場合と比較すると、う~む微妙なところです。

私は前項で、「数年うちに(たぶん東京オリンピック前後に)バブルが弾けて不動産価格が下落すると予想しています」と書きました。

119906(1999-06)そこで、1200万円で購入した今回のマンションの価格が、10年後に(私の買値の)850万円まで下がるとして計算してみます。

(黒く反転表示してある)6年目に売却するとしたら、インカムゲインは390万円ですが、キャピタルロスは369万円で、最終的な手取りは21万円です。賃貸中の設備の補修などを考慮すると利益はほぼゼロです。

(最下行の)10年目を見てみます。インカムゲインは633万円ですが、キャピタルロスは504万円で、最終的な手取りは129万円です。設備の補修とか室内クリーニング費用なども計算に入れれば、10年間の利益は50万円くらいに下がってしまいます。

119908(1999-08)当初、私がこのマンションを購入したときから20年経過したときのマンション価格は700万円くらいになっているだろうと予想していました。この数字を入れてシミュレーションしてみると、インカムゲインは積み重なっていきますが、出口戦略の時のキャピタルロスを考慮すると、ず~っとマイナスか利益ゼロの状態です。

家賃は(マンションの老朽化とともに)徐々に下落しますから、いつ処分したとしてもマイナスになると考えざるをえません。

マンション(不動産)投資は、いかに安い価格で賃貸用の不動産を買うかにかかっています。安い価格で購入すれば利益がでますが、高い価格で購入すれば損失が出ます。そういうことでは、購入物件を選択するだけではなく、購入時期を見誤らないようにする必要があると思います。不動産価格が下落したときに買い、上昇したときに売るということです。

以上は、「賃貸」ということを仮定してシミュレーションです。しかし、シミュレーションとは違った状況になる可能性もあります。

ひとつの可能性は、将来インフレになる場合です。その場合は、資産を持っている人が勝ちです。(資産価値は下落するとしても)資産価格は上昇するからです。

もう一つの可能性は、賃貸ではなく自分で居住してしまうことです。自分で住むと考えれば、資産価格そのものを考える必要がなくなります。

私自身は、今後10年を待たずして、日本が大幅なインフレと円安と増税に見舞われているだろうと予想しています。

もし、将来のインフレを読んで不動産を購入するとしたら、それはそれでよい考えだと思います。

2016年10月 3日 (月)

(684)マンション投資のこと。今は不動産バブルの状態か。

(684)マンション投資のこと。今は不動産バブルの状態か。

今回のお話は、「(682)マンション投資で利益がでる(稀な)例」の続編です。http://we-love-200lx.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/682-d2c1.html

(682)では、入居者が退出したマンションを再度賃貸に出すか、あるいは売却してしまうかの二面作戦にしたことをお話しました。そして売却の場合の評価が960万円と査定されたことをお話しました。

その後のことですが、何社かに売却の査定を頼んで、もっとも信頼できそうな会社に売却を依頼しました。その結果、数日前に1200万円で売却する契約をしました。高値で売却できましたので非常にラッキーでした。購入してくださる方に大感謝です。

10年前に850万円で購入して、10年間賃貸に出したあとで、リフォームせずにクリーニングしただけで1200万円で売ることができたわけです。この価格で売却できたというのは、普通ではちょっと想像しにくいです。やはり不動産市場が過熱状態で不動産バブルの状態になっているのだろうと思います。

今後は、数年うちに(たぶん東京オリンピック前後に)バブルが弾けて不動産価格が下落すると予想しています。もし不動産価格が底を打ったら、またファミリータイプのマンションを賃貸目的で買おうと思っています。

さて、売買契約が終了したので、(682)で作ったシミュレーションシートをさらに精緻にした計算シートで10年間の収支のことをお話しましょう。今回お話する計算シートはprim1200.wk1というlotus123のシートです。「PRIM1200.WK1」をダウンロード

120001(1200-01) 図に記入してある数字ですが、購入価格は850万円で購入時の初期経費は10%としています。売却価格は1200万円で売却の経費は4%としています。

1978年建築のマンションを2006年に購入したので、減価償却の残存年数は19年です。マンションの価格は土地と建物にわかれますが、この比率を0.8と置いています。限界税率を43%とした場合の減価償却は1年間で13.9万円です。

10年間の賃料はずっと変わらずに一ケ月あたり8.5万円でした。、修繕積立金と管理費の合計は一ケ月1.539万円です。固定資産税は1年間で7万円としてあります。

120002(1200-02)ここでは、限界税率を33%として建物比率を0.7して計算してみました。表面的には年間の賃貸収入は76.5万円ですが、減価償却と固定資産税も計算に含めると、1年間の手取りは最終的に57万5千円と計算されます。10年間のインカムゲインを合計すると、(初年度だけは税金還付金が多いため)614万5千円です。

120005(1200-05)売却によるキャピタルゲインですが、850万円で購入して1200万円で売却したので、表面的には350万円の利益です。しかし、購入時と売却時に不動産屋に支払う経費を引くと、利益は217万円に圧縮されてしまいます。5年超の長期譲渡の場合、分離課税の税額は利益の20%です。減価償却ぶんまで考慮して納める税額を計算すると56.72万円となります。

120006(1200-06)インカムゲインとキャピタルゲインを合計した、10年間の税引き後の利益は約774.8万円と計算されます。しかし、実際には賃貸期間中に不動産会社に5%程度の手数料を支払っていますし、湯沸かし器やガス台の修理などの出費もありました。退去時には室内クリーニングもしています。そういうことまで含めると、大ざっぱに考えて700万円くらいの純益ということになります。

120007(1200-07)最後にグラフを見てください。運用は10年間でしたが、グラフを15年まで伸ばして表示しました。(売却額が1200万円よりも高値になっていくというのは考えにくいですから、10年以上のグラフはあまり意味がないです)

グラフで一番上のグラフがキャピタルゲインとインカムゲインの合計です。
上から2番目のグラフはインカムゲインです。
上から3番目のグラフは税引き後のキャピタルゲインです。
上から4番目のグラフは納税額です。当初の3年間はキャピタルゲインがマイナスですから、納税ゼロになっています。

今回の不動産投資を、株などの金融商品の投資だと仮定した場合、700万円の税引き後の利益は、20%の税金を払う前の875万円に相当します。200LXのTVMで計算してみると、当初の投資金額が850+85=935万円で875万円の利益を得たとしたら、6.62%で10年間回せたことになります。

今回のマンション投資を総括します。

10年間のマンション投資での勝因は、安い価格で購入できたことです。しかも、それを高い賃料で賃貸に出せたことです。さらに買値よりも高い価格で買ってくださる方がいたことです。たいへんありがたいと思います。

不動産投資でお金を稼ぐことと、金融商品を買ってお金を稼ぐことを比較して考えると、6.62%の利回りでしたら、金融商品を買うほうが楽だし確実だったように思います。

そういうことで、たとえうまく行ったとしても、不動産投資はとても有利というわけでもないように思います。

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